一昔前は、仕事が終わると会社の人達と飲みに行き、休みの日にも付き合いでゴルフ、さらには定期的な社員旅行に駆り出されるといった、会社の付き合いが多いのが当たり前の時代がありました。昨今では次第にプライベートの尊重が言われるようになり、会社が終わるとすぐに自分の時間、あるいは家庭の時間に専念するような、「いくつもの顔の切り替え」が奨励され、そのほうが仕事にとっても合理的です。「いくつもの顔の切り替え」には、これ以上踏み込ませないラインを守った、ビジネスライクな付き合いが必要です。「会社でどこまでビジネスライクに接するべきか」という悩みを持つ人も多いのではないでしょうか?
ビジネスライクかつ良好な人間関係の保ち方
ビジネスライクな付き合いというと、事務的で人間味のないもののように思われがちです。個人主義、利己主義に走り過ぎるあまり、良好な人間関係を作ることは難しいと考えていませんか?ところが、実際はその逆の場合も多いのです。
自分の個人領域を確保しつつ、人間関係も良好にしていく方法をお伝えいたします。
1.ビジネスライクのすすめ
ビジネスライクというと、ネガティブな印象を持たれがちですが、仕事の生産性を高める上でのベストな形態だと言えます。
ビジネスライクな関係性がよいのは、なんといっても無駄な付き合いを排除した効率的なところです。どんな職場でも、人間関係にエネルギーを費やす割合が仕事上でのかなりの割合あります。人間関係の摩耗削減して仕事に向けると考えてください。
もう一つはプライベートを確保することでリフレッシュできることです。実はこれは軽視できないポイントで、仕事の充実にも関係してきます。
最も重要なのは、個人領域を確保することで、自分の価値観を育てることができる所でしょう。仕事は合わせるばかりでなくオリジナリティに基づいた独自の判断が必要なことも多いです。ビジネスライクな関係ではそれを培ってくれます。
2.コミュニケーションは重要
ビジネスライクな関係といっても、決して周りに壁を作るということではありません。実際一昔はやった「ノミニケーション」や、社員旅行での「腹を割った話し合い」もチームワークや、深い人間関係を形成するために確かに一役も二役も買っていたと言えます。
個人領域を重視しつつも、ある程度ぶっちゃける場をつくることは、関係を深める上でも重要です。
3.個人領域の線引
ビジネスライクかつ良好な人間関係を保つには、よい印象を周りに持たせつつ、「ここからは立ち入らないでください」オーラを出すのがポイントです。本音で話すことは重要ですが、それはすべてを話すことを意味しません。干渉してほしくないところがあれば、話す必要なないのです。
楽しくない飲み会や、プライベートと、仕事上での利益とを天秤にかけたときに、前者に傾くものはキッパリお断りすることにしましょう。よく言われることですが、カラオケの席で上司に合わせて手拍子をする人よりも、周りに合わせすぎない人のほうが出世します。個人領域の線引が存在感に繋がるのです。
4.つかず離れずの関係
ビジネスライクな関係とは、つかず離れずの関係だと言えます。チームの協調性と個人領域のバランシングがポイントです。少しコミュニケーションが足りないと感じれば飲みに行ってぶっちゃけるのも手ですし、少し仕事に合わせることで消耗しすぎていると感じたらさっと身を引きましょう。
5.切り替えこそ大切
ビジネスライクな関係では、幾つもの顔を切り替えることが大切になってきます。仕事での顔、家庭での顔、趣味の顔、所属団体での顔などです。こうしたいくつもの顔を自覚し、使い分けることで、リフレッシュとともに、人間自体の深みも増しますし、これを実現するにはビジネスライクな関係が必然となります。なぜなら個人の時間とエネルギーは有限ですし、それぞれのコミュニティのメンバーのもつ性格は異なるからです。沢山の顔を持つことが当たり前の現代人にとって、ビジネスライクな関係性を作ることはごく当たり前のことだと言えます。
見てきたように、ビジネスライクな関係性を作ることは、会社、家庭、個人などの人生のリソース配分に必須なものです。現代では決して会社だけが人生ではないのです、同時に、ビジネスライクな関係性を上手く保ってこそ仕事でも活躍する機会が得やすいのです。
自分の個人領域を守れてこそ、できる社会人です。
まとめ
ビジネスライクかつ良好な人間関係の保ち方
- ビジネスライクのすすめ
- コミュニケーションは重要
- 個人領域の線引
- つかず離れずの関係
- 切り替えこそ大切