誰もがスマートフォンを肌身離さず持ち、コミュニケーションをする時間や手段が増えました。そんな現代だからこそ伝える力の重要性を身をもって感じることも多いのではないでしょうか。
「伝えたつもりだったけれど意図した内容がほとんど伝わっていなかった。誤解されてしまった」という経験もあるかと思います。「ちゃんと伝える」ことは意外に難しいものです。
伝える力は、日常生活やビジネスなどあらゆる面において不可欠な基礎力だと言えます。
では、伝える力を効果的に鍛えるには何をすればよいのでしょうか?
伝える力の効果的な鍛え方
よく言われるように「伝える」ことと「伝わる」ことは違います。「伝わる」ことで初めてコミュニケーションが成立するのです。
コミュニケーションには、伝えたいことを、伝わるように伝える力が必須です。伝える力の鍛え方にはさまざまなものがありますが、今回はその中でも特に効果的な5つの方法をご紹介いたします。
1.伝える頻度を上げる
アウトプットの頻度を上げることは、伝える力の向上につながります。
伝える力を鍛えるために、SNSやブログ、メールや電話など、今あるたくさんのアウトプットチャネルを利用しない手はありません。
しかし、ただなんとなく大量のアウトプットをするだけでは、伝える力の向上は期待できません。まずは「伝える力を鍛える」という目的意識を持って発信することが大切です。それにより、アウトプットの内容が洗練されていきます。
文字数や場の雰囲気など、アウトプットチャネルの型に合わせることも、伝える力の大切な一要素です。
身近なチャネルを使って発信し続けることは毎日できることです。目的を意識するのと同時に、どの程度伝わっているかも意識して、伝える力を着実に向上させましょう。
2.30秒で伝える
伝えるフォーマットを制限するのも、伝える力を鍛えるための有効な手段です。
特に「エレベーターピッチ」のような、短時間で自己アピールをするといった方法は、実際の場面ですぐ活用できるため、おすすめしたい手段です。
30秒というのはあなたが話したい人に遭遇したときに与えられた時間のリミットと考えてください。相手の興味が持続する時間内で自分のことを伝えられるようにしておく必要があります。
伝えたいことの要点を常に準備しておくこと、あるいは30秒以内で考えをまとめておく訓練をしておくとよいでしょう。
3.枠組みを持って伝える
人に何かを伝えるときに陥りがちなのが、伝える内容がとりとめのないものになってしまい、要点がわからなくなってしまうことです。これは、伝えるべき情報の枠組みを持つことで、回避できます。
情報の枠組みの例としては、この場で伝えるべき情報は「客観的事実」か「主観的意見」かというものがあります。また、「抽象的な良い点、抽象的な悪い点、具体的な良い点、具体的な悪い点」という枠組みもあります。
伝える力がある人はこうした枠組みを軸に、その場に適した情報を伝えています。伝える前に枠組みに照らして情報の種類を決定しておくことで、伝える力はぐっと鍛えられるでしょう。
4.人に伝える習慣をつける
言語化する習慣をつけることは伝える力を鍛えるのにもっとも有効な手段の一つです。
理解したと思っていることも、いざ人に伝えようとすると、言葉や記憶が出てこなくて十分に伝えられないということがよくあります。
言葉や記憶がすっと取り出せれば、伝える力が格段に上がります。このためには、読んだ本や見た映画、聞いた講義の内容を人に伝えることを習慣化するのがよいでしょう。
習慣化することで、本を読んでいる最中、常に人に伝える前提で言葉をストックしていくため、記憶や言葉を取り出す作業がうまくいくようになります。
5.たとえ話で伝える
伝える力は難しい内容を知らない人に伝えるときに試されます。自分が内容を理解していることと、うまく伝えることは別ものです。
伝える力がある人は、イメージしやすいたとえ話を使って、難しい内容をわかりやすく伝えます。たとえば、「言葉を頭の中で整理して取り出す」ことを「タンスに服をしまうとき色や用途で分類しておけば効率よく取り出せる」と、イメージしやすく表現します。
たとえ話で伝えることを意識して、わかりやすく伝える力を鍛えましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?伝える力を鍛えるにはコツがあることがご理解いただけたかと思います。
私たちは日々何かを伝え続けていますから、伝える力を鍛える機会は実はとても多いのです。ちょっとした意識で伝える力は向上するので、効果があると感じた方法を実践してみましょう。
効果的な伝える力の鍛え方
- 伝える頻度を上げる
- 30秒で伝える
- 枠組みを持って伝える
- 人に伝える習慣をつける
- たとえ話で伝える