たとえ現在の業務が安定稼働しているとしても、業務効率化や業務拡大を視野にいれた業務改善を常に実施していくべきです。
課題のない業務はありません。生産性を高めるためには小さな改善点をも見つけ出し、プランに盛り込む仕組みが必要です。業務改善ための取り組みは停滞を防ぎ、チームワークをさらなる高みへと押し上げる起爆剤となるでしょう。
業務改善はステップに沿って着実に実施するべきです。どのようにして業務改善を進めるのがよいのでしょうか?
業務改善を着実に実施していくための6ステップ
業務改善が仕組みとして定着すれば、大きな問題が浮上する前に手を打つことができます。また、メンバー全員が改善意識を持つことで、小さな課題にも気づき、それを改善しようと努力するものです。
業務改善を着実に実施していくための5ステップをご紹介します。
1.課題の把握
改善すべき業務の課題を設定するのが第1ステップになります。メンバー全員が日頃から業務改善を意識してそれぞれの立場からの課題を上げられる仕組みを作りましょう。
会議や定期面談などで、ささいなことでも改善余地のある課題を出してもらい、優先順位をつけて改善プランに盛り込む必要があります。
課題の大きさはさまざまで、「課題として取り上げる価値もない」と思えるようなものに、業務を大幅に改善できるものが含まれています。すべての課題を吸い上げることが大切です。
2.目標を具体的に設定
課題が把握できたら、それぞれに優先順位をつけ、改善プランに盛り込むものを決定します。業務改善することによりどんな利益がもたらされるか、プラン遂行の末にチームがどのような状態になっていたいかを具体的に設定します。
「離職率をゼロにする」「メンバー全員の業務の時間を5%短縮して残業をなくす」など、達成されたかどうかを確認しやすい目標にすることがポイントです。
3.業務改善プラン作成
いつまでに何をどれくらい改善するか、その方法を決定します。
例えば「離職率をゼロにする」ことが目標であれば、そのためにできることのひとつが「メンバーのモチベーションの向上」があるでしょう。さらにそのためには、たとえば「技術の勉強会を週1回開く」という方法があるでしょう。目標から逆算して具体的に何をするか、そして最終的な達成にまで段階を区切って進捗状況が確認しやすいようにしましょう。
4.業務改善プランの実施
立てた業務改善プランを計画通り実施しましょう。その際に計画とのずれや、実際やってみての効果や課題などを、日頃からチェックする仕組みを作っておく必要があります。
計画は決して完璧なものではないため、修正することを前提にして実行していく必要があります。もちろん一回の計画でうまく目標が達成できればよいですが、実施してみて、計画と違うことや想定外のことがあるのが普通です。
ここで重要になるのが日々の振り返りです。業務改善に向けた評価のためにも、実施した結果のデータがとても大切になってきます。日々の振り返りフォーマットを工夫し、メンバーの誰もが結果をチェックできるようにしておくことが必要です。
5.業務改善プランの評価
業務改善がプラン通りにいっているかを定期的に評価し、ずれが大きければ軌道修正が必要になります。計画通りに進んでいる点と、うまくいっていない点を整理し、改善プランを練り直すことで業務改善サイクルを軌道修正していきましょう。
業務改善のなかで、プランを評価し軌道修正する過程が最も重要です。スピーディーに業務改善サイクルを回していくことで目標達成に近づいていくことが理想です。
6.業務改善プランの再実施
業務改善プランの評価で軌道修正したプランを再度実施していき、設定した目標に向けて業務改善を行っていきます。
これはもっとも一般的に業務改善で用いられているフレームワークである「PCDAサイクル」を取り入れた業務改善方法です。「Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)」のサイクルを繰り返すことで、設定した目的までの業務改善を進めやすくするものです。
このフレームワークは基本的かつ有用なものなので、現場に合わせて有効的に用い、評価方法や評価期間などの調整を行いましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?業務改善は日頃からの課題の吸い上げと、最適なプランの立案、それを実施して評価することを繰り返すことで着実に進めることができます。
PCDAサイクルをよりスピーディかつ効果的に回していくことが大切です。メンバー全員が向上心を持って業務改善に取り組んでいけるよう導きましょう。
業務改善を着実に実施していくための6ステップ
- 課題の把握
- 目標を具体的に設定
- 業務改善プラン作成
- 業務改善プランの実施
- 業務改善プランの評価
- 業務改善プランの再実施