現場で作業をすると作業責任者には作業報告書の提出が必須になります。フォーマットが決まっていることが多いと思いますが、中にはざっくりとしたフォーマットやメールでの報告を求められることもあるでしょう。
報告書の提出相手が上司であれば、5W1Hを使って報告するように言われることもあるかと思います。作業報告書はダラダラと長く書きすぎても読みづらいものになってしまうので、できるだけ必要情報を簡潔に記載する必要があります。そんな時に指針となるのが「5W1H」です。
では、実際に5W1Hを使った報告書はどんなことに気を付けて作成するのがよいのでしょう?
目次
5W1Hを使った作業報告書でのポイント
5W1Hを使うと明確で簡潔な作業記録が作成できます。逆に言えば、最低限必要な情報が5W1Hです。
作業報告書のどの項目で5W1Hを使用し、気を付けたい記載方法や必要になる記載内容には、どのようなものがあるかをご紹介していきます。
1.作業の目的の報告
まずは5W1HのWhy(なぜ)を報告します。その日にした作業の目的を記載します。単発の作業であれば、何のためにその作業を行ったかを報告書にします。連続したタスクであれば、進捗予定の本日までのタスクと各工程の目的があると思いますので、それを報告しましょう。
もし顧客に作業報告書の開示を求められた際にも、なぜこの作業が必要だったかがよくわかるような報告書の内容にすることが望ましいです。
2.作業の進捗状況を報告
作業の目的に対して、進捗状況を報告します。パーセンテージで報告すると一目瞭然でしょう。もし進捗に遅れが生じているようであれば、それも報告して遅れている理由、原因も記載することがポイントです。
口頭での報告があるとしても、作業報告書を見返した時に一目でわかるよう、簡潔に理由を記載しておきます。ここでは細かい部分にまで触れず、できるだけ簡潔に記載することで、報告書の内容にボリュームが出すぎて読みづらいものになるのを防ぎます。
フォーマットによっては次回の予定を記載する場合もありますので、あれば記載しましょう。
3.作業内容を報告
フォーマットに従って作業内容を報告します。ここで5W1Hの前述したWhy以外の報告が必要になってきます。
「誰が」「どこの現場で」「何時から何時まで」「どんな作業を行ったか」を簡潔に報告しましょう。
作業報告書に5W1Hを求められるのは、作業の実施者、作業場所や作業時間、作業内容を明記することで、「しっかりとこの作業をしましたよ」ということを示すことと、作業の進捗の報告やトラブルがあった時のログ、あるいは責任の所在の意味も兼ねています。
責任を持って作業を遂行したことを証明するためにも、作業報告書に5W1Hを使用することは重要なのです。
4.作業のポイントを報告
次回の作業での参考になるようなポイントがあれば記載します。
作業報告書では、実施した作業だけではなく、引継ぎや備忘録の意味合いもありますので、わかりやすく作業のポイントを記載しておくのが親切です。
5.作業での課題を報告
作業をしてみて問題点や課題があれば報告します。進捗に遅れが生じている場合は、簡潔な理由は記載済みですが、さらに詳しい情報や分析を含めた内容を記載します。同じ課題が出てきた時のために、解決方法の検討が必要になってきますので重要なポイントになります。
トラブルがあったのであれば、ここでも5W1Hを活用して状況を客観的な報告書にする必要があります。時系列も入れ込んでとった対応も記載しましょう。
6.顧客とのやりとりを報告
顧客となにかやり取りがあれば、そちらも記載します。5W1Hを使い、「誰と誰が、いつ、(どこで)、どんな内容の」やり取りをしたかを報告書に残すことが肝要です。
やりとりの内容ですが、顧客から得られた情報なのか、要望なのか、クレームなのかを切り分けて報告しましょう。顧客とのやり取りでは今後の対応に関わってくるものが多い重要な内容になりますので、特に正確で細かい報告が求められます。
現場によっては、議事録のように顧客の発言や対応者の発言をそのまま記載して、解釈の余地なく客観的な報告書にするところもあるようです。場合や相手によって使い分けましょう。
7.使用した特殊な器具など
その他、作業現場で普段使用しないような工具や器具を使用した時は、その旨を記載しましょう。次回も同じ作業があった場合の参考にするためです。
ここでも「どの場面で、なんのために」使用したのかを明確に記載しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
5W1Hを使った作業報告書は正確で客観的にわかりやすいログを残すための必須の形式です。
ご覧いただいたように各項目で5W1Hの報告が必要なものがあったのが、ご理解いただけたかと思います。責任を持って作業を遂行したことを証明するためにも5W1Hを使った作業報告書に慣れるようにしましょう。
- 作業の目的の報告
- 作業の進捗状況を報告
- 作業内容を報告
- 作業のポイントを報告
- 作業での課題を報告
- 顧客とのやりとりを報告
- 使用した特殊な器具など