企業で仕事をしていれば、大切な決断をしなければならないことに遭遇するものです。
その時に、上司に承認を得ることが必要があり、その上司は更に上役から承認を得なければならないこともあります。
そのような時に使う書式を「稟議書」と呼ばれるものです。
企業で仕事をする中で、大切な事案の決裁を受けるために、稟議書を書かなければならない場面がありますが、初めて書く人は書き方が分からないと思います。
また、決裁を得るために稟議書を作成するだけでは中々思ったように進まないこともあるものです。
稟議書はどのような時に作成が必要か、その稟議書の書き方はどのようなものか、確認していきましょう。
目次
稟議書で承認を得るための書き方と根回し
企業で働いていれば、決裁を得なければならない時に苦労をすることも多々あります。
稟議書の書き方をしっかりとおさえたつもりでも、滞ってしまっては予定通りに案件を進めることも難しくなってしまいます。
決裁承認を得ることのできる稟議書の書き方と、それに伴う根回しの6つのポイントをご紹介します。
1.稟議書の書き方を学ぶ
一般論としての稟議書の書き方は、ビジネス書やインターネット上の情報でも多く見ることができます。
しかし、大切なのは自分の会社の稟議書の書き方を理解することです。
会社には独自の書式が有る場合が多く、それに則って作成することが求められます。
まずは、稟議書を書くことになれば、自分の会社の所定の書式を確認しましょう。
内容は簡潔にまとめ、決裁してほしい事を分かりやすく記載することに努めましょう。
2.稟議書をなぜ書くのか確認する
自発的に稟議書を作成しなくてはならない、と考える人もいるでしょうが、多くの場合、最初は上司から指示を受けるものです。
なぜ、上司が稟議書を作成するように指示をしたのか、理由を確認しましょう。
多くの場合、自分の上司が更に上層部から決裁を得なければならない場合や、費用や経費などで多くの金額が発生する場合、もしくは経営上重要な事柄である場合など、通常の業務の中で収まらないような事柄が発生する場合、稟議書を作成することになります。
書き方も上司に教えてもらうことができればよいですが、多くの場合、上司は手取り足とり稟議書の書き方を講義してくれません。
稟議書の書き方を知る上でも、なぜ稟議書を作成しなければならないのか、確実に掴みましょう。
3.過去の事例を確認する
稟議書を作成することになり、その理由が良く理解できれば、過去の事例を確認しましょう。
稟議書の作成が必要になる場合、同様の事例が過去にある場合が多いものです。
書き方を学ぶには、過去の事例を確認することが一番良い方法と言えます。
自社の書式で、過去に決裁を受けた稟議書を参考にしながら、稟議書の書き方を確認することが、自分の働いている会社の過去の事業を知るためにも、良いチャンスです。
積極的に過去の例を参考にして、稟議書の書き方を習得しましょう。
4.上司に確認をしてもらう
過去の事例などを参考にしながら稟議書を作成できたら、承認に回す前に一度直属の上司に確認をしてもらいましょう。
上司の指示している内容を網羅しているか、書き方に不備はないかなど、様々な点を見てもらいましょう。
上司は過去にも稟議書を作成したことがあり、書き方を理解しているだけでなく、どのようにすればその稟議書の決裁が円滑に進むか経験しています。
特に最初の稟議書は色々細かいところも指導を仰ぎましょう。
5.上司に相談をする
企業での経験も増えてくると、大切な内容であったり大きな投資を必要とする案件にかかわったりと、会社の決裁を受ける必要が出てくるものです。
このように自分から稟議書を作成して決裁を仰ぎたいと考えるようになる場合には、まず状況の整理をしっかりとしましょう。
その上で、上司に稟議をあげたい旨、相談をすることが大切です。
いきなり稟議書を作成して承認を求められた場合、上司からその稟議書の内容について細かく説明を求められたり、場合によっては否認されてしまい、承認どころではなくなってしまうこともあります。
一番身近である上司の決裁を得られなければ、稟議書が最終決裁されることもあり得ません。
折角書き方のポイントをおさえた稟議書も、決裁されなければ台無しです。まず相談をし、稟議書作成について同意を得ましょう。
6.関係部署にも事前に相談する
自分の上司の理解を得られれば、次はいよいよ稟議書の作成になります。
書き方をしっかりおさえて、簡潔に整理しましょう。
ある程度草案ができた段階で、この稟議書にある事案に関連する部署などがあれば、稟議書の内容について打診をしましょう。
これがいわゆる根回しになります。
稟議書は順番に関係者の承認を得ることになるため、内容によっては、自分の所属する部署だけではなく、関連部署の部長や役員の承認が必要なこともあります。
自分の直属の上司以外にも稟議書決裁のルートにある部署や関係者には、できるだけ事前に打診をするのです。
この段階で色々意見が出れば、それらを取り込むことで、稟議書の書き方も洗練されたものになってきます。
稟議書の書き方も大切ですが、事前に根回しをすることで、内容がブラッシュアップすることになり、更に実際の稟議書が決裁に回った時にはスムーズに処理されるのです。
まとめ
いかがでしたか。
稟議書の書き方は会社により様々ではあるものの、記載される内容が承認を得やすいものであることが大切です。
そのためには、関係部署や関係者から事前にある程度合意を得られていることがポイントになってきます。
稟議書の書き方を知ることは、社内調整の方法を知ることでもあるのです。
承認を得る為の根回しと稟議書の書き方6つのポイント
- 稟議書の書き方を学ぶ
- 稟議書をなぜ書くのか確認する
- 過去の事例を確認する
- 上司に確認をしてもらう
- 上司に相談をする
- 関係部署にも事前に相談する