些細な事でも重箱の隅をつつくように文句を言ってくるクレーマーがいます。
クレーマーの中には欠点を見つけては何度も問い合わせをしてくるようなモンスターなクレーマーもいるでしょう。
こういったクレーマーへの対処法が見つからなければ、仕事へ行くのも憂鬱になってしまいます。
でも実は、こうした厄介なクレーマーも対処法のコツさえ押さえておけば、消耗せずに対応できます。
スマートなクレーマーの対処法とはどのようなものでしょうか?
スマートなクレーマーの対処法
厄介なクレーマーには通り一遍等の対応は効果がないと考える方も多いでしょう。
確かにマニュアルに沿った対処法では効果がないクレーマーもいますが、対処法のコツを押さえて対応すれば、エネルギーの消耗は最低限に抑えられます。
スマートなクレーマーの対処法をお伝えします。
1.対処法1:丁寧に聞く
クレーマーの対処法の基本は聞くことです。
クレーマーは自分の不満を出し切ることでスッキリすることが多いです。
特に感情的になっている人ほど、猛烈な勢いで抗議してくるかもしれませんが、怒ることは疲れます。
長時間その怒りを持続させることは難しいでしょう。しばらく抗議して落としどころを見つけたらそれをきっかけにスッと引いていく場合がほとんどでしょう。
聞く段階で、「でも」や「しかし」などの逆説的な接続詞を挟んでこちらの言い分を説明しようものなら、そのことが火に油を注ぐ行為になります。
たとえ相手の理屈が間違っていたとしても、最初の段階では丁寧に聞くことがクレーマーの満足度を高めるコツです。
2.対処法2:誠意を示す
クレーマーの求めるものは誠意です。謝るところは謝りましょう。
ただし、誠意とはただ単に平謝りをすることではなく、毅然とした態度で相手を敬うことになります。
あまりに低姿勢だと、クレーマーの逆鱗に触れてしまいます。
弱いものに対してはさらに攻撃の手を強めたくなるのが人の心というものです。
毅然とした態度で、付け入るスキのないような謝り方をすることで、クレーマーは無意識にこちらをランク付けします。
対処法によって、「できる人」と認識されたらこっちのもので、クレーマーもこちらのことを敬い、最後には自分の言動を恥じて謝って去る人もいます。
クレーマーのうっぷんが残るのではないかと思う方もいるかもしれませんが、むしろ逆で、クレーマーの無意識には、「対処してもらった」という恩を感じる場合もあるものです。
3.対処法3:上に回す
「これは長引きそうだな」と感じるような延々とループして抗議してくるようなクレーマーに対して効果的な対処法がいわゆるエスカレーションです。
自分で区切りがつかないクレーマーに対してこちらが一区切りつけてあげるのです。
クレーマーは単なるオペレーターや平のスタッフに対処してもらうのではなく、一段偉い人に対処してもらったという優越感が得られますのでこれだけで収まるクレーマーもいます。
それでも区切りがつかないのであれば、もう一段上にエスカレーションしてみましょう。
ただし、やってはいけないのは「たらいまわし」です。
これに気づいたクレーマーは、労力を感じて手を緩めるどころか、その労力に対しての怒りを感じて代償を求めるでしょう。
クレーマーの対処法では対応時間を短縮することも大切になりますので、効率的な対処を心がけましょう。
4.対処法4:代替案の提示
実利的な返報を求めるクレーマーもいますが、簡単にはそれに応じられません。
特例を作ってしまうことはシステムとしての脆弱性に繋がります。
ここで示せる代替案は、規定の範囲内のものにとどめることが大切です。
最初から要望を通す気で掛け合ってくる厄介なクレーマーがいますので、こういったクレーマーのために出口を用意しておくことがベターな対処法です。
例えば、料金の払い戻しやポイントの付与など、ここまでは応じてもよいという対処法を持っておき、ここ一番のときに使用しましょう。
この対処法でポイントとなるのは、こちらのできることはすべてしているという、自己開示をすることです。
ベストを尽くしてくれていて、もうこれ以上掛け合っても出てくるものはないと感じたクレーマーは、提示した代替案で満足して引き下がります。
5.対処法5:間を合わせる
具体的な応対テクニックとしての対処法で大事なのが「間を合わせる」ことです
。
クレーマーによってタイプが違いますので、なるべく快適に感じてもらうために、相手のテンポ掴んで相手に乗った対応を心がけましょう。
クレーマーと同じテンポで話したり、同じリズムであいづちを打ったりすることです。
声のトーンや言葉遣い(ぶっちゃけた人には多少こちらもくだけた言葉遣いをするなど)も合わせられれば、なお良いです。
クレーマーも人間ですので、自分と似たものに対して親近感を覚えます。
これを利用したテクニックに、相手の言ったことを復唱したり動きのリズムを合わせたりといった「ペーシング」があります。
クレーム対応は電話ですることも多々あるため、ここで最も効果的な対処法が間を合わせることになります。
そのままの流れでスムーズにクロージングに繋げることを目標として、厄介なクレーマーに対応しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
厄介なクレーマーはマニュアル通りの対処法では決して許してくれません。
誠意を示すこととシステム的に解決することで、なるべくこちらも消耗せずにクレーマーの要望も自然と満たすような対処法ができればベストです。
スマートなクレーマーの対処法
- 対処法1:丁寧に聞く
- 対処法2:誠意を示す
- 対処法3:上に回す
- 対処法4:代替案の提示
- 対処法5:間を合わせる