仕事をしていると、事業の戦略策定やマーケティング分析が必要になることがあります。
その際に、状況の分析から計画の策定まで効果的に行うために、フレームワークを取り入れることをお勧めします。
様々なフレームワークが存在しますが、その中でもSWOT分析は企業や事業の成功要因を導き出し、取るべき方策を示唆することに役立ちます。
SWOT分析を実施しても、現状分析に留まっていたり、分析結果から取るべき施策が導き出せないままで終わってしまっているケースも残念ながら多々見られます。
この記事では、SWOT分析を活用し、確実に解決策を導き出すためのポイントをお伝えしていきます。
目次
SWOT分析を活用し解決をする6つのポイント
フレームワークのSWOT分析を利用し、問題解決を行うことは大変有効です。
SWOT分析の活用のためには知っておくべきポイントがあります。
では、どのようにSWOT分析を活用し問題解決を行うのか6つのポイントを紹介します。
1.広い視野で客観的に分析する
SWOT分析では、自社を取り巻く環境による影響と、それに対する自社の現状を理解しながら、自社のビジネス機会を発見することを目的としています。
S:強み
W:弱み
O:機会
T:脅威
の各要素を調べるのですが、単純に思いつきでSWOT分析の各項目を並べるだけでは、偏りが生じてしまい、効果的とは言えません。
SWOT分析の各項目において、漏れがなく隔たりがないように対応することが必要なのです。
SWOT分析では変化に着目します。
市場や業界の変化に対して、自社が競合よりも優位にビジネスを進めことができるかを明らかにするものなのです。
2.仮説を立てて分析する
SWOT分析のSWOTの各要素は、事業の外部環境と内部環境に分けることができます。
外部環境とは、政治動向、規制、経済・景気、社会動向、技術動向、業界環境の変化や顧客ニーズなど、自社の努力では変えることのできないものをさします。
このような外部環境を分析して、機会(O)と脅威(T)を導き出します。
内部環境は、自社でコントロールできる要素であり、SWOT分析で具体的に言うと、強み(S)と弱み(W)に当たるものです。
このようにSWOT分析は非常に広い範囲について分析をするものですが、全てを調査すると膨大な時間と労力を要します。
仮説を立てて解析を行っていきます。
仮説を立てるからには、正しい仮説であることが必要になり、市場に対する知識がある方が有利です。
仮設はひとつに絞り込む必要はなく、これまでの常識を疑って、あらたな仮説を導き出すことも時には有効です。
3.外部環境要因分析から着手する
SWOT分析では、機会(O)と脅威(T)の外部分析から始めます。
一言で外部環境といっても、様々なものがあります。
外部環境をさらに、マクロ環境とミクロ環境に分けることができます。
マクロ環境では、法律の変更や規制緩和・強化実施、景気変動などの変化に注目します。
ミクロ環境では、顧客のニーズの変化や業界内の利害関係者の変化、そしてそれに対する競合の対応に注目します。
広い視野で客観的に整理して分析することが必要なのは言うまでもありません。
4.内部環境分析に取り組む
内部環境分析はSWOT分析における強み(S)と弱み(W)をの部分に相当し、競合の変化の対応に対する自社の強みと弱みを洗い出します。
自社の強みや弱みは、競合企業との相対評価として客観的に解析することが大切です。
必ず事実やデータなどを持ってして、強み・弱みと分類しましょう。
安易な主観的な分析は禁物です。
5.クロスSWOT分析を実施する
SWOT分析の各要素が整理できたとしても、調査した事実だけがSWOTのフレームワークの中にまとめられているだけであって、戦略を立案するレベルに至っていません。
あくまでも情報収集のレベルです。
SWOT分析では、戦略立案やマーケティング計画を策定することが目的であり、これまで集めた情報から成功要因を導き出し、解決策としての立案をしていくことが求められます。
そのためにクロスSWOT分析を行い、強み(S)x機会(O)に注目します。
この二つの要素が掛け合わされると、自社の強みを活かして機会を勝ち取り、市場のシェアを拡大することに繋がります。
これがビジネスでも最優先される戦略です。
6.弱みと脅威もクロスSWOT分析する
クロスSWOT分析をするにあたり、弱み(S)と脅威(T)も必ずクロス分析を行うことが必要です。
不得意なものと敵を知ることから、守りを固めることができ、持っている市場のシェアを維持することが可能となります。
守りも戦略を練ったり企画を出す際に重要なポイントです。
SWOT分析が4つの要素から構成されているのは、これらの要素が相関性があり、バランスをもって解析をすることが必要であるからなのです。
まとめ
いかがでしたか。
様々なビジネス活動において問題はつきものですが、その問題解決手法としてSWOT分析を用いて要因を整理し、強みと弱みを踏まえた計画や企画、戦略を立案することで、効果的に問題解決を図っていきましょう。
SWOT分析を活用し解決をする6つのポイント
- 広い視野で客観的に分析する
- 仮説を立てて分析する
- 外部環境要因分析から着手する
- 内部環境分析に取り組む
- クロスSWOT分析を実施する
- 弱みと脅威もクロスSWOT分析する