ソーシャルメディアマーケティング、デジタルマーケティングに関わっている人、あるいは興味がある人であれば「AISAS(アイサス)の法則」や「AIDMA(アイドマ)の法則」という言葉をどこかで聞いたことがあるかと思います。どちらも消費者の購買行動を分析した理論で、広告戦略を策定する際にこれに沿って行うことで、購買につなげることができます。
どちらもマーケティングの基本なので絶対に知っておきたい法則です。特に、AISASはAIDMAを応用してインターネット時代に合わせ最適かしたモデルになりますので、押さえておきたいところです。
では、「AISAS」とはどのようなモデルなのでしょうか?
AISASについて知り、戦略を立てよう
AISASの法則は、1995年に電通によって提唱された消費者の購買行動モデルです。
これに当てはめて広告を作成することで、購買率を上げることができる実用的なもので、逆に知らなければ不利なものです。
今回はAISASについて説明していきます。
1.AISASとAIDMA
AISASは、同じ購買行動モデルのAIDMAを応用して作成されました。2つのモデルの違いは、AIDMAがテレビCMなど、リアルな購買行動をモデルにしたのに対して、AISASはインターネットに特化した内容になっていることです。
AIDMAの頭文字は、1.Attention(注意)、2.Interest(興味)、3.Desire(欲求)、4.Memory(記憶)、5.Action(行動)なのに対して、AISASでは3.がSearch(検索)、4.がAction、5.がShare(共有)になっています。探索と共有というインターネットマーケティングで最重要の項目が加わったと考えてください。AISASでは、3.Desire(欲求)、4.Memory(記憶)のプロセスが含まれていませんが、どちらも大切なプロセスなので、合わせて考えることが大切です。
2.AISASのプロセス
AISASのプロセスを簡単に説明します。読んで字のごとくですが、1.Attention(注意)で広告などを見て商品を認識します。2.Interest(興味)では商品を自分の関係あるものとして捉えてどんなものか興味を持ちます。次の段階3.Search(検索)でWebブラウザを使って検索します。5.Action(行動)で販売店やネットショップで商品を購入し、5.Share(共有)でSNSなどで共有するという流れです。
3.AISASの認知段階
上記で簡単に説明した、AISASのプロセスは、さらに3つの大きな段階として捉えられます。認知段階、感情段階、行動段階です。
認知段階は1.Attention(注意)にあたります。まずは商品の存在を認識してもらわなければ、その商品はないと同じです。なるべく目に触れるように、行動ターゲッティング広告やテレビCMを出すなどしてなるべく目に触れるようにすることが、認知段階を促すためのポイントです。
4.AISASの感情段階
AISASの感情段階というのは、2.のInterest(興味)になります。商品がどんなものなのか、ぜひ内容が知りたいと思ってもらうような広告の内容にできるかが、AISASで感情段階から離脱させないポイントになります。あるいは、好感度の高い芸能人を広告に採用して消費者の感情を高めるのも有効な手段になります。
5.AISASの行動段階
AISASの行動段階にあたるのが、3.Search(検索)〜5.Share(共有)までです。現代の消費者は、気になることがあればすぐにスマホを取り出して検索しますので、ここまできたらWebページへのアクセスが生まれます。商品販売ページやレビューのページがさらに興味をそそり、購買に繋がるものになっている必要があります。
ここではAIDMAのDesire(動機づけされ)とMemory(記憶される)内容への配慮も必要でしょう。購買に繋げることができたら、そこで終わりではなく使用感をShareしてもらい、さらなる購買の輪に繋げる戦略が大切です。AISASのような購買行動モデルは、それぞれの段階でどこが弱いかが分析できるにが良いところです。各段階ごとに強化できれば、購買率を伸ばしていくことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
マーケティングを考えるなら、AISASの消費者購買行動モデルに則って戦略を立てることは大原則となります。認知段階、感情段階、行動段階のそれぞれでどうすればより効果を上げれるかを分析し、購買行動に繋げましょう。
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- AISASのプロセス
- AISASの認知段階
- AISASの感情段階
- AISASの行動段階