データ分析を初めてするときは、手順がよく分からないものでしょう。
データ分析を専門とする職業に就いている人もいますが、企業の中にはデーターベースにアクセス出来るからという理由だけで分析作業を頼まれてしまうエンジニアの人もいることでしょう。
近年データ分析は軽く見られてしまうこともあるようですが、やはりデータ分析の重要性は昔となんら変わらず、基本となることも多いのです。
ではデータ分析をするのが初めての人は、どういう手順でどういった点に注意して行えば良いのでしょうか?
初めてのデータ分析方法で基本の5つのステップ
データ分析は、その目的によって分析方法も変わってきます。だからこそ、きちんとした手順を追って二度手間にならないようにすることが大切です。
今回は初めてでも出来る基本となる5つのステップをご紹介しましょう。
1.目的を把握する
データ分析を行う上で、最も重要な最初のステップはデータ分析の目的をしっかりと把握することです。
データ分析の依頼の多くは、「○○のデータが知りたいから数字を調べて集計しておいて」など安易な言葉で頼まれることが多いことでしょう。
しかしここで相手が求めているのは、単なる数字でしょうか?ひとえに数字と言っても、何の為の数字かということを理解していなければ、相手が本当に求めているデータ分析にはならないのです。同じ数字でも、相手の目的が違えば求めるための方向性も変わってくるのです。
例えば、店舗で売っている商品をもっと仕入れたいと思ってデータ分析を依頼している場合と、店舗の売り上げが伸び悩んでいる原因がその商品だと思っている場合では、データ分析のアプローチの仕方も変わってきます。
この時、依頼してきた相手の目的をきちんと理解して把握していることでお互いの思い違いを避けることが出来ます。このステップを省略してしまうと、相違が発生しせっかく調べたデータも再分析として手元に戻されてしまうのです。
2.情報を共有する
データ分析するときには、忘れてはならないステップがあります。それは、依頼してきた人との情報の共有です。
集計を依頼してきたということは、相手はその数字に関連する数字を資料として持っている可能性が高いということです。
情報を共有しないことで起こり得ることは、集計結果をみた依頼主が、整合性チェックの段階で数字の不釣り合いに気付く可能性があるということです。また、同じデータを2度取るような二度手間も、情報を共有することで防ぐことが可能となります。情報を共有すれば、整合性チェックを行うことが可能となるのです。
3.集計軸を確認する
集計してデータ分析をするためには、集計軸を確認することが重要です。
集計軸とは、データを分析するうえで必要な対象商品・対象顧客・集計期間など集計の軸となるものです。データ分析は、途中の段階で必ず確認します。確認する時に重要なことは、目的に沿って数字を調べられているかです。その時々にきちんと依頼主に確認しながら作業をすすめることが大切です。
この集計軸をしっかりと確認し合わないことで、認識の差を生みだし事故の元となるのです。
4.集計の優先順位を決める
データの分析を行うとき、集計する数字に優先順位をきちんと決めることは必要なことです。何の目的の為に必要な数字なのかによって、この優先順位の付け方にも違いが生じます。
例えば、新しい商品の売り上げが店舗に及ぼす影響を知りたい場合、黒字なのか赤字なのかだけをおおざっぱに知りたいだけなら、手元にある数字をざっと見積もるだけで良いのです。しかし、そのデータ分析をもとにさらに追加投資を決めるかどうかという重要な判断を下すための材料とするためには、精度が足りません。集計の目的により、スピードを優先させた結果をだすのかそれとも精度のよい結果を求めているのかをしっかりと見極めた優先順位をつけることが大事です。
5.ミスを防ぐためには
初めてのデータ分析において、ミスを防ぐために必要なことは、まず細かいところの集計からは始めないことです。
データ分析をする時は、まず大まかな部分から始め細かいところへと集計することによって集計ミスがあった場合に早めに気付くことができます。またデータ分析をするときは、様々な角度から調べた集計をもとに分析することで、依頼主にも分かりやすく、比較対象となるので納得してもらいやすくなるのです。
当たり前のことですが、最後に自分でも分析結果の確認をすることが大切です。子どもの時のテストで答案を提出する前に見直しをするのと同じことです。きちんと自分の目でも確認しておくことで、大きなミスを防ぐことができます。
まとめ
いかがでしょうか。
初めてのデータ分析の方法を5つのステップでご紹介しました。データ分析は依頼主との連携がとても重要な鍵となっています。「〜だろう」という憶測の元に相手の意志を確認せずに集計を進めると、大きなミスに繋がることもあります。相手に嫌がられても確認を取り合いながら進めることが大切です。
- 目的を把握する
- 情報を共有する
- 集計軸を確認する
- 集計の優先順位を決める
- ミスを防ぐためには