ビジネスマンは、プレゼンなどで説得する機会や、会議などで意見を聞き判断をする機会が多いことと思います。コンセンサスを得るためにはその場の全員が理解できるロジックが必要です。根拠のない意見や、何となくの意思決定は通用しません。
そこで必須になってくるのが論理的思考です。
論理的思考の重要性は理解しているがどうやって習得するかがわからない方も多いと思います。論理的思考を習得するにはちょっとしたコツがあれば誰にでも可能です。では論理的思考を習得するコツとはどのようなものでしょうか?
論理的思考習得のコツ
論理的思考の習得に必要なことは、思考の枠組みを作り、常にそれに沿って思考することです。
フレームワークに沿った思考法を習慣化することができれば、論理的思考は自然と習得できるでしょう。今回は論理的思考習得ためのコツをご紹介いたします。
1.結論の後に根拠を加える
論理的思考を習得する第一歩として、「〜です。なぜなら」という話し方を日常的に多用してみましょう。この形で発言する癖がつけば、自然と根拠を示すことができるようになるでしょう。
ほかにも論理的思考を習得するのに有効な接続しとして「たとえば」があります。結論を言ったあとに例をあげることで、根拠を示すことができます。
結論の後に理由や例示を付け加え、根拠を示すことを習慣化することで、論理的に思考する技術が向上するでしょう。
2.モレなくダブりのない分類
論理的思考方法は、分析の際にも使われます。分析の際には、要素をモレなくダブりなく分類する必要がありますが、この要素の整理の仕方が、論理的思考の枠組みとなります。
たとえば商品のニーズを分析する際、ターゲットの職業を、OL、主婦、学生と分類したとすると、主婦かつ学生の人がいればダブリが生じてしまい、分析の精度が損なわれてしまいます。
効率的な分析のための、モレのない洗い出しと、ダブリのない分類方法を習得し、論理的思考に活かしましょう。
3.選択肢の評価軸を持つ
「良い点、悪い点」「強み、弱み」「会社にとっての利益、お客様にとっての利益」といった選択肢の評価軸を持つことで、論理的思考の習得につながります。評価基準がなければ、思考ができません。
選択肢の評価項目を洗い出す際には、2×2マトリクスの形式で行うことが効果的です。有効な評価軸を持ち論理的に選択肢を評価しましょう。
4.仮説を立てる
事業計画や戦略を立てる際には、仮説を立てることが必要です。仮説を立てこれを立証していくことを習慣化しましょう。
仮説を立てて立証するとは、問題の背景にあるものをまず想定し、それに基づいて仮説をたて、それを検証していくというものです。
たとえば、全国のガソリンスタンドの数であれば、「人口、世帯での車所有台数、車稼働時間」など持っている知識から推定することができます。
同様にして、日常の中のニュースなどから仮説を立て、これを立証していく習慣を持つことで、論理的思考能力習得の練習となり、飛躍的に伸びるでしょう。
5.感情論でないかをチェック
論理的思考を妨げるものでやっかいなのが、感情です。論理的思考のつもりでも実は感情論が混ざり、論理性を鈍らせているケースがあります。
「アメリカの裁判ではアフリカ系アメリカ人に不利な判決を下しがち」という研究結果がありますが、裁判のような厳格な場ですら無意識的に感情が判決に影響を与えてしまうのです。
論理的思考を遂行する際は常に、感情論が混ざっていないかをチェックする必要があります。自分だけではなく、発言者が感情論で議論をすり替えていると気づいた時にはすかさず指摘し、論理的思考で応戦しましょう。
まとめ
いかがでしょうか?論理的思考の習得は、フレームワークに沿って習慣的に思考することで、うまくいきます。
ご紹介した思考の枠組みを使って習慣的に論理的思考を行ってみてください。意識しなくても論理的思考が行えるようになることが理想です。日々の実践で、習慣化できるまでにしましょう。
論理的思考習得のコツ
- 結論の後に根拠を加える
- モレなくダブりのない分類
- 選択肢の評価軸を持つ
- 仮説を立てる
- 感情論でないかをチェック