社会人になると、必ずと言っていいほど誰しもが迷うのが敬語の使い方です。
学生時代までは、アルバイト先などでそれなりの敬語を使う環境にいた人も、そういった経験もなく敬語とはほど遠い世界にいた人も、社会人になれば仕事上では敬語を使う機会がとても増えます。
敬語というのは、普段から使い慣れていないと使いこなせないものです。
また、間違った覚え方をしてしまうような敬語もたくさんあります。
では、仕事上でよく使う敬語にはどのようなものがあるのでしょうか?
仕事上でよく使う敬語のポイント5選
仕事上で使われる敬語は社会人になると確実に使わなければならないものです。
学生時代はアルバイト経験などある人はそれなりに敬語を使ってきたかもしれません。
しかし社会人になると、仕事上でよく使う敬語を間違えて使用している人も多いのです。
今回は、仕事上でよく使用する敬語についてご紹介しましょう。
1.電話対応で活用する敬語
仕事上でよく活用する敬語に、電話対応で活用する敬語があります。
電話対応というのは、その企業の玄関口です。
その企業にアクションを起こそうと思ったときは、最初に電話をすることも多いものです。
その時の電話対応によって、相手の第一印象というのはかなり変わってきます。
そんな電話対応で使う敬語がおかしいと、相手の印象も必ずしも好印象になるとは言いがたいです。
電話対応で活用する敬語には、「恐れ入りますが」・「いかがなさいますか」・「いたしかねます」・「承知致しました」などがあります。
これらはそれぞれ、
「すみませんが」を「恐れ入りますが」
「どうしますか」を「いかがなさいますか」
「できません」を「いたしかねます」
「わかりました」を「承知いたしました」
と敬語に直したものです。
また電話の取り次ぎなどで使用する、
「言っておきます」を「伝えておきます」
「すみませんが」を「申し訳ございませんが」
「席にいません」を「席を外しております」
などの敬語も併せてうまく使いこなすことで、自信を持った電話対応が出来ることでしょう。
2.他社との取引で使う敬語
社会人になると、企業と企業同士の取引を行います。
この企業間におけるやりとりは、しっかりとした敬語を使えることが大前提となってきます。
他社との取引の場では、場数を踏んでいない人ほど緊張をするものです。
この緊張から、会話の中で使う敬語にパニックを起してしまう人も多くいます。
他社に自分の上司や先輩の名前を出す場合は、「その件は課長の○○から報告します」といったように、例え自分にとって目上の人でも呼び捨てで話をするものです。
また商談などをしている際に、よく聞かれる言葉が「なるほどですね」といった相づちの打ち方なのですが、これは目上の人やお客様に対しては絶対に使ってはいけない言葉です。
もとは、「なるほど、そうですね」といった言葉なのですが、これを短縮して使われてしまっているのです。
これを敬語に置き換えると「おっしゃる通りです」となります。
このように、意外と普段使ってしまいがちな言葉ですが、仕事上で使うにはふさわしくない言葉とされています。
3.上司や先輩に使う敬語
会社の中で上司や先輩の存在というものは、とても大きなものです。
どんなに仲の良い先輩でも親しき仲にも礼儀ありと言ったように、きちんとした敬語は使っていたいものです。
例えば、「いいんですか?」といった言葉を普段から使用しているかと思いますが、これは上司や先輩に対して使う言葉ではありません。
このような場合は、「よろしいでしょうか?」と置き換えるのがビジネスマナーです。
また、「この書類どうですか?」といったような友達口調で話しをしている新入社員を見かけますがこれは適切ではありません。
このような場合も、「この書類でいかがでしょうか?」といった敬語を使うことがビジネスマナーとされています。
断りを入れる場合も同様です。
「できません」ではなく、「できかねます」というのが正しいビジネスマナーとされています。
4.間違えやすい敬語
仕事でよく使う敬語の中にも、間違えやすい敬語というのがあります。
間違えやすい敬語には、相手の動作を敬っていう尊敬語と自分の動作をへりくだって言う謙譲語と2種類あります。
これは相手の動作に対して謙譲語を使ってしまうような間違いや、丁寧に話そうとした結果二重敬語になってしまうような話し方をしたりする間違いです。
相手の動作に対して謙譲語を使ってしまった例としては、「こちらの件に関しては担当者に伺って下さい」というのは間違いで、「こちらの件に関しては担当者にお聞き下さい」というのが正しい敬語です。
また、丁寧に話そうとした結果二重敬語になってしまう間違え方の例としては、
「総務部で旅費をいただかれてください」
というのは間違いで、
「経理部で旅費をお受け取り下さい」
というのが正しい敬語です。
このように丁寧にしようとするあまり、二重敬語になってしまうのはとても多い例だとされています。
5.上司の家族への敬語
仕事でよく使う敬語の中でも迷うのは、上司の家族に対しての敬語の使い方です。
会社への電話というのは、取引先からの電話が主です。
取引先への電話には、上司を自分達の会社のグループとして捉えるので
「○○は席を外しております」
となりますが、上司の奥様など家族に対しては、上司と奥様をひとグループとして捉えるので、同じ目上の人として扱います。
なので、電話相手の奥様に対しても
「○○部長はただいま席を外されていますので、奥様からお電話のあったことを申し伝えておきます」
といったような尊敬語を使うのが正しいビジネスマナーです。
まとめ
いかがでしたか。
仕事上でよく使う敬語をシーンごとに紹介しました。
学生時代にはあまり使用しなかった敬語も、社会人になると必然的に正しい敬語を使わなければなりません。
しかし、事前に知っていなければ敬語は使えません。
どんな状況でも正しい敬語を使えるようにしておくようにしましょう。
仕事上でよく使う敬語のポイント5選
- 電話対応で活用する敬語
- 他社との取引で使う敬語
- 上司や先輩に使う敬語
- 間違えやすい敬語
- 上司の家族への敬語