業務をする際の拠り所としてマニュアルがありますが、完成度によっては内容理解がしづらく、ミスを誘発したり理解に余分な時間や人手がかかることもあります。
マニュアルは、作成する人によって、作成基準が異なっていると頭に入ってこないこともあるでしょう。
作業が多く、複数のマニュアルを絶えず作成する必要があるような現場では、マニュアル作成のためのマニュアルを用意し、作成のポイントをまとめておくのもよいかもしれません。
マニュアルはコツさえつかめば、比較的簡単に、質の良いものが作成できます。
では、マニュアル作成の際のポイントとはどのようなものでしょうか?
マニュアル作成のポイント
マニュアルは手順を理解したり、ミスをなくすために確認するための無くてはならないアイテムです。
優良なマニュアルが作成できれば、新人に作業を説明する手間も、省略することができます。
優良なマニュアル作成の際のポイントをお伝えします。
1.用語の統一
マニュアルは、内容がわかりやすく伝わることが一番の基本です。
文章をわかりやすく書くことももちろん大切ですが、もっと基本的なところで、業務に使う用語に誤りがないかが大事なポイントになります。
誤りがなくても用語が統一されていなければ、読み手の混乱をきたしますので、最終的には用語を統一した形で作成することも重要です。
できれば「行う・実施する・する」などの表現についても統一するべきです。
マニュアル作成には厳格でブレがないイメージが大切なので、表現にブレがあることで完成度が下がってしまいます。
2.画像入りで解説
できるだけ文章だけではなく、画像を多く用いて作成しましょう。
マニュアルをビジュアル的に理解するのと文章だけで理解するのでは、読みやすさや理解度、ミスの発生率が変わります。
目的が手順を伝えるためのマニュアルでは特に、順を追って実際の作業場面や画面キャプチャを入れながら作成するべきでしょう。
3.チェックリスト形式で作成
マニュアルがダラダラと文章で作成されていると、読み飛ばしてしまい大事な作業ポイントを見逃してしまいます。
これを防ぐために、作業内容について、シンプルなチェックリスト形式で作成するのがおすすめです。
マニュアルは何度も読み返すうちに、内容の読み飛ばしが出てきます。
それ自体はよくあることですが、重要な作業ポイントまで読み飛ばされてしまっては、マニュアルの意味はありません。
ポイントだけをチェックリスト形式にしておくことで、作業確認にも活用できるマニュアルが作成できます。
4.手順詳細と流れを作成
誰が作業しても変わりないように、具体的な手順の詳細を載せたものを作成するのがマニュアルの基本ですが、一つひとつの手順の詳細がわかるとともに、全体的な流れを俯瞰できるのも、マニュアルをわかりやすくするためのポイントです。
全体の流れは目次のような形で最初に作成してもよいですし、大まかな流れのフローチャートを作成し、その中に詳細を入れ込む方法もあります。
マニュアルの作業内容によって見やすいフォーマットを工夫しましょう。
5.手順だけじゃなく目的も
初めてマニュアルを読む人にとって、一つひとつの手順の目的がわかるほうが、マニュアルの飲み込みも早いです。
専門的なマニュアルでは、かみ砕いた形で初心者でもわかるように手順に対しての意味を作成しましょう。
マニュアルはある程度作業を理解した人が作成するものですが、「手順の目的をわかりやすく説明できること」は作成者の理解度を試すきっかけにもなります。
長年作業をしてきた人でも、案外あやふやな点が出てきたりしますので、マニュアルを作成する側の理解度アップにも繋がるでしょう。
6.イレギュラー対応への備え
マニュアル作成で大事なことは、通常通りの対応ができること以外にも、イレギュラーな事態が発生したときに対処できるような仕様にしておくことです。
できる限りのイレギュラーを想定して、対応できる手順を作成しておきましょう。
すべてのイレギュラーの予測は不可能です。
マニュアル以外にもヒヤリハットや、トラブル報告書を作成してこれを補う必要があります。
7.改定は迅速に
仕様が変更になり、作業手順の変更があった場合などには、ついついマニュアルの更新を忘れがちです。
マニュアル更新を仕組みに入れ込み、更新漏れがないようにすることも大事ですし、マニュアル更新自体が無駄な工数にならないように、更新管理が簡単にできるようにしておくべきでしょう。
完成度が低いものでもすぐに更新でき、あとはダブルチェックによって品質を揃える作成方法がよいでしょう。
更新のタイミングやチェックのタイミングを決めておけば、更新漏れのないマニュアル作成が容易にできます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
マニュアルは作業の拠り所となるものです。
初めての人が見てもわかりやすく、最新の情報が正確に記載されるように作成することが大事です。
作成者は複数人いると思いますが、ルールを決めて迅速に作成できる仕組みを作っておきましょう。
マニュアル作成のポイント
- 用語の統一
- 画像入りで解説
- チェックリスト形式で作成
- 手順詳細と流れを作成
- 手順だけじゃなく目的も
- イレギュラー対応への備え
- 改定は迅速に