一時期の就職氷河期を終え、今は売り手市場となってきました。以前の様に、内定が決まったら辞退することなど考えられなかった時代から、吟味して就職先を選べる世の中へと変わってきたのですが、その事から内定者のモラルも大変重要視される声が上がってきています。
内定を辞退することは、致し方ない事ですが、企業側の立場になって辞退の意向を示さないと、ただの傲慢な人で終わってしまいます。内定を辞退するからにはやはり、企業側に「惜しい人材を失った」と思われることが、内定辞退を示すマナーと言えるでしょう。
では、内定辞退の際に注意すべき作法とは、いったいどんなことが挙げられるでしょうか?
内定辞退で守るべき5つのマナー
内定を辞退する場合、細心の注意を払って企業側に接する事は社会人としての常識です。相手は不快に思うことは当然で、それに輪をかけて不快に思わせる事は、人間性も疑われ、もし同じ業界内に勤務した場合、自分が不利になる事も考えられます。
そうならない為にも、内定を辞退する時の守るべきマナーを5つご紹介します。
1.必ず電話で直接伝える
内定を辞退する場合、必ず電話で担当者に伝える事が必要です。これは絶対に怠ってはいけない事項です。今のご時世、メールで仕事を辞めると伝えてくる人もいますが、それは社会人とてマナーに反していて、人間性をも疑われます。
ちゃんと辞退に至った経緯を、誠意をもって直接伝える事が必要です。
2.責任転換しない
辞退まで至った経緯には、人それぞれ様々な理由があります。しかしその辞退理由を企業側に責任を押し付ける事は、絶対に避けるべき行為です。
たしかに辞退理由を、企業側の責任にすることは、簡単に辞退の意向を企業側に伝える事ができます。しかし、内定辞退は結果的に内定者の自己都合にすぎません。それなのに、辞退理由を企業側に責任転換することは、相手をただ逆なでするだけです。その事を忘れずに辞退理由を、伝えるようにしましょう。
3.言い訳は御法度
辞退するにあたって、ダラダラと言い訳がましく企業側に伝える事は避けましょう。
自分を悪く思われたくないとの考えが働くと、人は皆言い訳を多く述べる傾向にあります。また内定辞退に関しては、企業によっては責めてくる担当者も中にはいます。その場合、言い訳を述べるのではなく、真摯に受け止め、謝罪をすることが肝心です。
言い訳を企業側に伝えても、何も変わりません。「辞退する」事実のみ率直に述べる事が必要です。
4.決断したら即実行
内定者が辞退した場合、企業側はその穴埋めの人材確保作業を即日行わなければなりません。そのためにも、辞退決断後早めに企業側に伝える事が辞退の作法として当然の姿勢です。
内定が出てから早ければ早い程、不採用者の中から再度選考することが可能ですが、時間が経ってしまった場合、企業側は再度求人を出して面接を行わなければなりません。かなりの負担になる訳です。
辞退するにあたって、それはかなりの迷惑行為に当たるので、そのようなことにならないように注意しましょう。
5.ウソも方便
内定辞退を誠実に対応するならば、自分の気持ちを正直に伝える事は正しい事です。但し、前項にも挙げましたが企業側に問題があって、その事から内定辞退を申し出るのならば、その事は心の内にしまって、当たり障りにない「ウソ」をつくことも、マナーとして必要だと言えます。
あまりにも見え見えのウソは、ついてはいけませんが、企業側の不利にならないウソはついても人間性を疑われません。辞退の作法として、正しい行為と言えます。
まとめ
いかがでしたか?
内定辞退を申し入れる場合、どんな理由にせよ辞退する行為は内定者の自己都合であり、謝罪することは絶対に忘れてはいけません。
作法を守って接すれば、企業側も辞退の意思を受け入れてくれて、スムーズに事が進む事間違いありません。
必要以上の気遣いと誠意を持って、対応することを忘れずに。
内定辞退で守るべき5つのマナー
- 必ず電話で直接伝える
- 責任転換しない
- 言い訳はご法度
- 決断したら即実行
- ウソも方便