以前に比べパワハラ問題は、公の場で公表されるようになった事により被害者数も、一時減少しましたがまた最近増加する傾向にあります。実際問題、パワハラ被害は加害者側や組織によって揉み消されたり、被害者だけが退職へ追い込まれているのが実状です。
パワハラによって退職へ追い込まれても、新しい仕事に意欲を持って次に進めれば良いですが、パワハラ被害によって退職した人の中には、被害者なのに悪者扱いされ、精神的ダメージによって次に進めない人も多数いるのです。
そうならないためにも、パワハラによって退職に追い込まれた時にやっておくべき事は、いったいどんな事でしょうか?
パワハラによる退職前にやっておくべき6つのポイント
労働局にパワハラ被害で相談に訪れる件数は、厚生労働省の公表によると、2年連続増加の一途を辿っています。しかし、なにも証拠が無いため、結局解決されずに退職せざるを得ない労働者が後を絶ちません、
泣き寝入りしない為にも、パワハラ被害で退職に追い込まれる前にやっておくべきポイントを6つお伝えします。
1.証拠品は保管必須
パワハラとは社内虐めであり、言葉の暴力や侮辱等による人格否定、仕事への妨害とさまざまな事例が挙げられます。そういった行為を受けた場合、必ずメールや仕事の書類など証拠が手元に残るはずです。それを消去するのではなく、自分で必ず保管するようにしましょう。
退職に追い込まれたときに、第三者に対してのパワハラ被害を証明する上で、とても有効な証拠となります。些細な事でも、保管必衰です。
2.記録を残すことを忘れずに
パワハラ被害によって退職に追い込まれ、それによって精神的ダメージを受けた事により、新たな職に就けない人も多く存在します。そうなったとき、会社側に補償を求めたり、中には訴訟まで発展するパターンも多いのです。その際に、期間、頻度、嫌がらせ内容が争点となってきます。
そのためにも、パワハラを受けた日時や詳細をしっかり記録として残しておくことは大切です。退職後働く意欲があっても、メンタルの病気は直ぐには発症しません。自分は大丈夫だと思わずに、記録は必ず残すようにしましょう。
3.一人で抱え込まない
パワハラを受けた場合、絶対に一人で抱え込むことは止めましょう。社内で信用できる上司や同僚に、必ずそのことを相談するようにしましょう。退職まで追い込まれる前に、仲間の尽力によって解決することも大いに考えられます。
また、社内にそのような人がいない場合は、労働基準局や公的相談窓口に行くことも解決する1つの手段です。自分で退職せずに済む方法を調べ、行動することも必要です。
4.会社に必ず報告
パワハラ被害にあった場合、必ず会社に報告するようにしましょう。それによって加害者に対して何かしらの処遇があるはずです。それは新たな被害者を作らないためにも必要なことです。会社に報告することによって、退職に追い込まれる事例も多く発生しています。もし会社の対応がそうだった場合、逆に退職した方が自分のためだと割り切り、退職を受け入れるようにしましょう。
社員を大事にしない会社ほど、後々苦しまされることはありません。そう言った意味でも、報告を怠らないようにしましょう。
5.ICレコーダを用意しよう
パワハラ問題で退職に追い込まれたとき、加害者や会社側と、言った言わないで押し問答になる可能性もあります。そのためにも会社側への報告や、加害者との会話を証拠として残しておく事がとても重要です。その際には、ICレコーダーを用意し、しっかり相手との会話を保存するようにしましょう。紙ベースの証拠より、証拠能力は大きくなります。
常にICレコーダーを持ち歩くようにして、会話する毎に記録していくことが退職を回避できる方法の1つです。
6.退職理由は会社都合で
パワハラにより退職に追い込まれた場合、労働基準法上自己都合退職にはなりません。会社の都合による退職になります。しかしながら会社側としては会社都合として公表したくないと考える企業も多く、自己都合退職で処理を求めてくる場合もあります。しかし絶対にそれを承諾してはいけません。
自己都合退職と、会社都合退職では、まず失業保険の受給開始日が違います。自己都合の場合は3ヶ月間の待機期間がありますが、会社都合の場合は1週間後から受給が開始されます。受給期間等も違いがあるので、自己都合退職となってしまった場合、労働者が不利となる状況になるので注意が必要です。
いかがでしょうか?
パワハラは、精神的ダメージが想像以上に強く、ましてや退職に追い込まれることは今後の就職や生活にも影響してしまいます。
そうならない為にも、できるだけ早く周囲の人に相談し、証拠を揃えた上で実状を公表して、退職を回避できる様、自分一人では抱え込まないことが、解決への近道です。
まとめ
パワハラによる退職前にやっておくべき6つのポイント
- 証拠品は保管必須
- 記録を残すことを忘れずに
- 一人で抱え込まない
- 会社に必ず報告
- ICレコーダを用意しよう
- 退職理由は会社都合で