ビジネスパーソンであれば、仕事をしている中で様々な問題にぶつかることがありませんか?
一つ一つ問題を解決していかなければ、目標に到達したり責任をもって役割を全うすることが出来ないものです。そのため、ビジネスパーソンであれば、状況に応じた問題解決手法を使って対応をしています。
様々な問題解決手法がありますが、フレームワークを活用すると、問題解決が効果的に行うことができます。どのような問題解決手法があるのか知ったうえでビジネス活動を行うことがより効果的です。状況に応じて使い分けができるよう、フレームワークを取り入れた問題解決手法にどのようなものがあるか整理をしてみませんか?
目次
フレームワークを取り入れた7つの問題解決手法
世の中には数多くのフレームワークがあり、問題解決手法は様々です。状況に応じてどのような問題解決手法が有効であるか選択して使い分けることが大切です。
フレームワークを取り入れた7つの問題解決手法をご紹介します。
1.ロジックツリーで本質的な課題を明確にする
最も広く使われている問題解決手法としてのフレームワークは、ロジックツリーといえます。問題の要因を堀さげ、目的を達成するための手法を並べることができます。
この問題解決手法から、本当に解決しなければならない課題を絞り込むことができます。よくある、なぜ?を繰り返し、具体的にすることで本質的な課題を明らかにするのです。
例えば、なぜ製品の売り上げが下がっているのか?という問題に対し、「営業力が弱い」や「価格が高い」、「品質が悪い」など列挙し、その各々の要因を掘り下げていくのです。「営業力が弱い」理由として、「営業マンの製品知識が不足」であったり、「PR活動が少ない」などと、具体的なものを列挙していきます。
その次に、課題の解決策を列挙していきます。どうやって?を繰り返し、より具体的にすることで、問題解決手法をあぶりだします。細かく一つ一つ問題解決手法を挙げることで、多くは代案を提示する際に用いられます。
つまりは、問題点を様々な要素へ分解することでその課題を明確にすることを、問題解決手法とするのです。
2.3C分析で競合と比較することで戦略を立てる
ビジネス活動において問題といえば、多くの場合競合他社との市場奪い合いなどが挙げられます。このような問題解決手法として、3C分析というフレームワークがあります。これは競合と比較することで自社の戦略を立ているという問題解決手法でなり、商品の販売戦略や事業戦略を考える場合に有効です。
3CはCompany(自社)、Customer(顧客)、Competitor(競合)の3点から現状を分析する問題解決手法といえます。顧客の要素ではターゲットを明確し、競合の要素では自社と競合の比較をした結果から異なる内容を挙げ、自社の要素では他社にできないことは何か?を検討し挙げることが重要になります。
これも、特に3C分析と意識せずに使われることの多いフレームワークです。それだけ、問題解決手法としては効果があるものなのです。
3.VRIO分析で市場競争での優位性を得るための分析
市場で激しい競争を行い、その結果、市場優位性を得られたり維持できればよいですが、そのためには自社の持つ経営資源を活かすことが必要です。
市場での優位性を得るために、自社の持つ経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)の強みをValue(経済価値)、Rareness(希少性)、Imitability(模倣可能性)、Organization(組織体制)から評価するフレームワークをVRIO(ヴリオ)といいます。VRIOを用いた問題解決手法は、特に経営に携わる人に用いられています。
- Valueでは、自社の保有する経営資源が外部環境による脅威や機会に対応できるかを評価します。
- Rarenessでは、競合企業が自社と同じような経営資源を持っているのか否かを、判断して評価していきます。
- Imitabilityは、他社が自社と同じものを持ち得ていない場合、今後同じものを獲得することは容易であるのか否かを見ていきます。
- Organizationにて、自社が持ち得る経営資源を有効活用することができる、組織的な方針や手続きが整っているのかを評価します。
このような4つの観点から評価した結果、全ての観点で肯定的であれば、市場競争において優位性を持っているといえますが、一つでも否定的な結果がある場合、その点について改善をして強化することが、問題解決手法になります。
4.ファイブフォース分析で事業撤退か否かを判断する
ビジネスをしていれば、市場の成長から衰退に伴って、売上や利益が変動するものです。市場の状況を、競合他社、新規参入者、代替品、売り手、買い手という5つの側面で整理し、市場や業界の収益構造や競争状況を把握するために用いるフレームワークをファイブ・フォース分析と呼びます。
このように状況を確認することは、現在の市場から撤退すべきか、もしくはこれからこの市場に参入すべきかなど、企業間の競争を勝ち抜くための問題解決手法といえます。
- 新規参入業者の側面では、参入障壁が高いか否か
- 競合他社の側面においては、品質や価格などに上げられる競争要因は何か
- 買い手、売り手の側面においては、どちらの力関係が強いか
- 代替品の側面では、脅威となるようなものが市場に存在するのか、もしくはこれから出てくるのか?という視点で評価をすることになります。
- ロジックツリーで本質的な課題を明確にする
- 3C分析で競合と比較することで戦略を立てる
- VRIO分析で市場競争での優位性を得るための分析
- ファイブフォース分析で事業撤退か否かを判断する
- SWOT分析で現在の環境を把握し戦略を洗い出す
- STP分析で商品などの市場でのポジションを考える
- 4P4C分析で対象のマーケティング課題を整理する
この結果、まだ不採算になっていないが収益性の下がってきた事業や市場から撤退するという、問題解決手法を選択することもできるようになるのです。
5.SWOT分析で現在の環境を把握し戦略を洗い出す
企業や事業のおかれている環境を把握することが問題解決手法となる場合、SWOTというフレームワークが有効です。
SWOTのSはStrength(強み)、WはWeakness(弱み)、OはOpportunity(機会)、TはTreat(脅威)を指します。SWOTを用いた問題解決手法は、企業や事業内の強みと弱み、そして外部の環境を同時に整理する分析になります。
次のステップとして戦略を立てる必要があり、強みを絶好の機会に活かすことを狙い、逆に弱みと脅威が重ならないようにすることを目指します。
これはTOWS分析と呼ばれ、SWOTの4つの要素を掛け合わせてフレームを埋めていくことが問題解決手法になります。その際に実現性、有効性、プライオリティ、そしてコスト掌握をすることがポイントになります。
このプロセスを繰り返すことで、より効果的な戦略構築を行うことができます。
現在のおかれた状況下での強みと弱みを活かした具体的な戦略を洗いだす問題解決手法は、現実的であり、多くの企業や事業に活用されています。
6.STP分析で商品などの市場でのポジションを考える
営業やマーケティングを担当していると、自社製品をどのようにPRしたり販売するのか、常に考えているものです。しかし、具体的な戦略を持たずに拡販活動を行っていれば、結果が思うように出ないこともしばしばあります。
このような場合、まず自社の製品やサービスなどの市場における立ち位置を確認するフレームワークを使うことが問題解決手法として挙げられます。
STP戦略という問題解決手法ですが、
という3つのステップをさしています。
最初のステップで市場を適当な切り口から細分化し、想定競合を挙げていきます。その次に、自社か優位に立てるような市場やターゲットを決め、そのターゲットの心理や基本行動をイメージングします。最後に、自社の製品やサービスが想定したターゲットに対して、どのような価値を提供できるかを検討し、ターゲットに対するメリットとそれを提供できる理由を明確にします。
このフレームワークは、製品やサービスの販売戦略方針を明確にする問題解決手法といえます。
7.4P4C分析で対象のマーケティング課題を整理する
販売戦略方針が明らかになった後、具体的にその活動に落とし込むことが必要になります。その際に有効な問題解決手法として、マーケティングの4Pと4Cというフレームワークが挙げられます。
4PはProduct(商品)、Price(価格)、Promotion(販促)、Place(流通)という4点から分析する問題解決手法であり、STP戦略とともに活用することで、より効果ある問題解決手法といえます。
4Pは企業の視点に基づいて分析されていますが、逆に4CはCustomer(顧客)、Cost(価格)、Convinience(利便性)、Communication(対話)の視点で分析する問題解決手法です。
4Cのフレームワークは、対象となる製品がなくサービスに対するマーケティングの課題をとらえる問題解決手法の要素が強いといえます。STP戦略と4Pおよび4Cを組み合わせて使い、より高い効果が得られる問題解決手法です。
まとめ
いかがでしたか。
様々なビジネス活動において問題はつきものですが、その問題解決手法として様々なフレームワークを用いることで、効果的に問題解決を行うことができるのです。体系的に理解をして、状況にあったフレームワークを選択して使ってみましょう。