普段、顧客との折衝などの機会が多くあります。このため、折衝のテクニックは必須です。
折衝とは、本来、「敵が突いてくるのを食い止める」という意味の言葉です。「衝」は衝突のことであり、敵の衝突を「折る」意味で折衝となります。
現代的に言えば、相手を突いてきたところを受け止め、お互いに折れるところは折れることでもあるでしょう。つまり、目的達成のために利害の対立する相手とと「合意点を見出す」ことになります。
では、折衝のテクニックにはどのようなポイントがあるでしょうか?
折衝の意味を理解し役立てるための5つのポイント
折衝のテクニックによっては、ビジネスの面で目的達成にとって、有利な条件を得ることができます。
本来、戦術のときに使われる用語だった「折衝」も、現在では政治やビジネスシーンでよく使われます。「折衝」の意味に沿ったテクニックを5つ見ていきます。
1.相手の価値観を理解する
折衝の意味での「相手の衝突」をよく理解するには、「相手の価値観を理解すること」が必要になります。相手の世界観を理解し、今回の折衝対象で、相手が何に重点を置いているのかを理解することに意味があります。
それには、相手の立場に立って、相手が何を大切にしているかの「コアバリュー」を考えます。コアバリューを理解すれば、相手の目的を実現するのに、現在提示してきている条件以外の方法を提示することも可能です。
2.自分の価値観を伝える
「相手の価値観」と同時に自分の価値観を相手に伝えることも重要です。
自分が今回の折衝において何を実現したいかを理解することが、ある意味折衝での最大のポイントとなります。案外自分の実現したいことが明確でない場合が多いのです。
3.互いの妥協点を探る
ビジネスシーンにおいて、「敵の衝突を折る」には、力づくではなく、お互いの価値観を尊重した上で「折り合いをつける」という意味になります。
折衝ではお互いのコアバリューを侵さずにより自分の目的に沿った方向にことを運べるかに意味を見出すべきです。
4.信頼関係を築く
折衝の意味を「お互い折れるところは折れる」と解釈することができます。その意味では、お互いの信頼関係を築き、お互いにとっての利益になる「Win-Win」の結果を目指すのが正しいです。
折衝では衝突し合うのではなく、むしろ協力してお互いのゴールを実現するというほうが、意味としては近いです。
5.相手に選択肢を与える
中心的目的を達成するために、強力な代替案を提示するのが折衝の良し悪しを意味づけるものになります。
お互いにとって、もっともよい結果を導き出すためには、自分のよい形を死守しつつ、相手にとっても意味のある代替案を提示するのです。自分で選択したという意識をもったほうが満足を感じます。
いかがでしたか?
折衝の現代における意味を考えると、お互いの利益が最大限に享受できることが、もっともよい折衝ということになります。
折衝の意味を理解し、コミュニケーションスキルの向上に役立ててみてください。
まとめ
折衝の意味を理解し役立てるための5つのポイント
- 相手の価値観を理解する
- 自分の価値観を伝える
- 互いの妥協点を探る
- 信頼関係を築く
- 相手に選択肢を与える