ビジネスにおいて、相手を説得するという行為は非常に需要で大切な役割を担っています。
説得をすることが出来るか、出来ないかでその後のビジネスチャンスに大きな影響を与えることもあるのです。
また、これは取引先や競合企業との競り合いに勝つためだけでなく、自分の上司や後輩、または同僚との話し合いにさえも「説得できる」ということが、どのぐらいキーワードとなっているのかを想像しておくと良いかもしれません。
では、相手を納得させる説得の方法とはどのようなポイントに気をつければ良いのでしょうか?
相手を納得させるための説得方法6つのポイント
相手を説得するということは、とても難しいことだと言われています。
しかも、相手を納得させた上に、説得するなんてなおさらです。
しかし、ビジネスにおいては、相手が納得しているということが重要なキーポイントです。
今回はそんな相手を納得させる説得の方法についてご紹介しましょう。
1.ドア・イン・ザ・フェース
相手を納得させる説得の方法の一つに、社会心理学でよく学ばれるドア・イン・ザ・フェースと呼ばれている説得方法があります。
この手法は、まず始めに相手には絶対に受け入れられないような内容の提案をします。
もちろん、この要求は却下されるのですが、それはこちらの思惑どおり、次に相手が受け入れても構わないかな?
と考えるような要求をすることで、説得へと導く手法です。
この説得方法では、最初に相手に絶対に受け入れてもらえないような要求をすることによって、相手に大きな印象を与え、次に出した提案が説得する側にとって、ものすごく妥協した提案をしてきているように相手は感じます。
これにより相手は、「相手が妥協案を出してきてくれているのだし」と自分たちも譲れるところは譲ろうという気持ちにさせる効果を持っているのです。
2.シンクロする
相手を納得させる説得の方法として、説得する相手側に同調(シンクロ)するという手法もあります。
説得する相手側と同じ意見を主張すると、相手は動揺し提案している側の意見も聞き入れることにも耳を貸すようになるのです。
また、人気のある行列のできるお店の意識を利用するように、説得する相手側の中でも意見を強く言える立場の人にシンクロすることで、周囲の意見をその人にまとめようとすることも一つの手段です。
3.ノーと言わせぬ選択肢
相手を納得させる説得方法の一つに、ノーと言わせぬ選択肢を与えるという方法があります。
これは、相手がつい納得してしまうだけの判断材料をきちんと用意しておくことがポイントです。
この説得方法においては、選択肢を複数用意することが必要なのですが、問題はどの選択肢を選んだとしても、説得される側が結果的に説得する側の希望を叶える形となる選択肢を用意することです。
非常に高い技術を要しますが、説得される側がきちんと納得できるだけの判断材料をちゃんと用意することが大切です。
4.相手との関係を築く
相手を納得させる説得方法において大事なことは、相手との関係を築くことです。
どんな相手でも話し合いを良い方向へと導くには、まず相手との関係が良好に築けているかです。
どんな商談でも話がまとまるキーポイントは、相手と相手企業のことを信頼出来るかということです。
だからこそ、相手との関係を良好に築き上げるために相手のふところに飛び込むのです。
説得される側の警戒心を解いていかないことには、まとまる話もうまくまとまりません。
相手との関係を良好に築く努力をしましょう。
5.フット・イン・ザ・ドア
相手を納得させる説得方法の一つに、フット・イン・ザ・ドアという手法があります。
これはまず、小さな事柄から提案していき、順序よく承認してもらいつつ徐々に大きな事柄へとステップアップしていく手法です。
この方法において、何故提案を受け入れられるようになるのかというと、小さな事柄を受け入れた時点で次への相手側の要求に対する受け入れの枠が説得される側に出来ている状態になるからです。
人は1度受け入れてしまうと、断りずらくなるという心理を利用した説得方法です。
6.ザッツ・ノット・オール
相手を納得させる説得方法の一つに、ザッツ・ノット・オールという手法があります。
これは、ドア・イン・ザ・フェースの手法に似ている説得方法です。
二つの手法の違いは、ザッツ・ノット・オールは、相手の反応をみることなく最初の要求と取り下げ、もっと小さい要求に切り替えるか、最初に提示に相手側にメリットになることを付け加えることです。
普段の生活で、このザッツ・ノット・オールを利用している企業は多いです。
例えば、テレビ通販でよく「今買うと○○が付いてくる得点つき!」という宣伝をしているのも、このザッツ・ノット・オールの手法です。
これは相手側になるメリットを付け加えた宣伝方法という訳です。
また、スーパーなどで生鮮食品売り場において、徐々に値段を下げていくのもこのザッツ・ノット・オールの手法です。
これは、相手の反応をみることなく値下げしていくという方法なのです。
このように普段自分達の身近なところで、このザッツ・ノット・オールの手法というのは多く取り入れられているものなのです。
まとめ
いかがでしょうか。
相手を納得させる説得の方法を6つのポイントから紹介しました。
ビジネスにおいて相手を説得出来るということは、非常に自分を優位に立たせることが出来ます。
相手を納得させたうえで、説得が成功することで企業への評価も自分への評価もあがることでしょう。
相手を納得させるための説得方法6つのポイント
- ドア・イン・ザ・フェース
- シンクロする
- ノーと言わせぬ選択肢
- 相手との関係を築く
- フット・イン・ザ・ドア
- ザッツ・ノット・オール