相談に乗るつもりが相手を怒らせてしまった経験はないでしょうか? こちらは適切なアドバイスをしたつもりが、相手に受け入れられないことはよくあります。ひどいときにはかえって相手を怒らせてしまい、間柄が険悪になることも。なぜこのようなことがおこるのでしょう?
多くの場合、これはアドバイスが適切だったかどうかよりも、相談に乗る側の姿勢に問題があります。では、相手に受け入れられるように相談に乗るにはどのようなことに気をつければよいのでしょうか?
仕事の悩み・相談に乗る時の5つの注意点
悩み・相談に乗るのも簡単ではありません。うまくいったときは相談者は活き活きとしますし信頼関係が築けます。失敗した時はお互いスッキリしません。その違いは相談に乗る姿勢にあるのかもしれません。
仕事の悩み・相談に乗る時の注意点を5つお伝えします。
1.むやみに否定しない
相談に乗る際、大前提になるのは相手をむやみに否定しないことです。相談内容によっては、粗が見えたり甘えた内容だったりと、ついツッコミを入れたくなることもありますが、そこは聞き流してあげることも大切です。「でも」は禁句です。そうでないと、相談に来たつもりが逆にヘコんでしまうことや、神経を逆なでして逆効果になることもあります。
意見を言う時は、あくまで提案としてソフトにフィードバックすることです。
2.愚痴か解決かを見極める
仕事の悩み・相談に乗る際には人間関係の内容も多くあり、ただ聴いて欲しいだけのこともあります。まず、愚痴を聴いて欲しいだけか、具体的な解決策やアドバイスを求めているのかを判断しましょう。
仕事の進め方やアイデアであればわかりやすいです。どんどん気づいたことを言ってあげるべきです。人間関係の相談に乗る際であっても、アドバイスを求めていることもあります。逆にどうしたらよいのかを聴いてきていても、実は自分を感情や考えを聴いて欲しいだけのことも多いのです。
同じように相談に乗る場合でも、聴いて欲しいだけの部分とアドバイスが欲しい部分が混在するため、見極めるのが難しいこともあります。
その際のポイントとしては、相手の反応を見ながら対処の仕方を変えていくことです。考えやアドバイスを求めるフレーズが入っていても、いざこちらの意見を言うと不満そうな反応が返ってきたり、感情的な内容に対して肯定していると物足りなさそうな反応が返ってくる場合は、少しづつ対処の仕方を切り替えましょう。
3.実用的なアドバイスをする
アドバイスや解決策を求めている内容の相談であれば、気づいたことをその場でポンポンと提案してあげましょう。第三者視点からの意見は相談者本人が見えていない部分が見えるため、思わぬ良アドバイスができることも多いです。
深く考えずに直感的に返してあげることと、あくまで相談者の主張を尊重しながら提案していくのが相談に乗る時のポイントです。
4.感情や考えを肯定する
聴いて欲しい内容の相談に乗る場合であれば、「わかるわ」「ほんとにそう」などの肯定的な相槌と、相手の言った内容の復唱を多用することで、相談者の目的である「言ってスッキリすること」や「自分の考えを肯定してもらうこと」が満たされます。
相手のためになる意見があれば、一通り相手が満たされ、意見を受け入れる準備が整った状態で、「〜はどうかなあ」のような形で提案するとよいです。
5.背中を押してあげる
悩み・相談に乗る内容が重大である場合に多いですが、判断に迷って相談してくることがあります。
例えば「仕事をやめようかと思っている」などです。こうした相談に乗る場合には、相談内容の妥当性、別の選択肢をよく考慮した上で、背中を押してあげることも大切です。
ほとんどの場合には、相談者は話を持ってきた時点で答えは自分の中にあります。それを確認する上で相談しているのです。
相談に乗る側の役割としては、勿論別の選択肢の提示も必要ですが、相談者のなかにある答えを浮き彫りにしてあげて、背中を押してあげることも大切です。
いかがでしたか?
相談に乗る時には相談の目的を判断し、それを満たすように対処してみてください。たとえ自分が目新しいことを言ったつもりがなくても、相談者にとってすごく満足する結果が得られるでしょう。
まとめ
仕事の悩み・相談に乗る時の5つの注意点
- むやみに否定しない
- 愚痴か解決かを見極める
- 実用的なアドバイスをする
- 感情や考えを肯定する
- 背中を押してあげる