OJT研修とは、「On the Job Training」の略で意味は日常の業務を行っている中でする社員教育のことです。
通常OJT研修というと、日常の業務を行いながら先輩社員や上司が仕事を教えていくものですが、ときに突如仕事に投入することで、実践させながら仕事を覚えさせるようなスタイルを「OJT研修」と読んでいる企業も存在します。
このような場合の多くは、きちんとした従業員が育たずにやがて会社のマイナスポイントとなっていくこともあるでしょう。
では、どのような研修の仕方が一番良いOJT研修というのでしょうか?
OJT研修を行う時に気をつけたい5つの注意点
OJT研修をする側にとって、どんな研修をすれば良いのかというのは頭を悩ませるところでしょう。
実際、OJT研修という名目のもと、新入社員を現場に直接放り込むだけで放置してしまうような企業もあるようです。
しかしそれでは、本当の意味でのOJT研修にはなりません。いくつか注意点をあげていきます。
1.まずはコミュニケーション
OJT研修を行うには、まずOJT研修を行う側と受ける側の関係が良好でなければ意味がありません。
例えば、新入社員を対象にしたOJT研修の場合、会社にもまだ慣れていない状況で、ポンっと現場に投入されても動揺するだけです。
最初に行うことは、いかに受ける側のモチベーションを上げられるかということです。
まずは環境になじめるように、親睦を深めるなどの企画を立てることも大切です。
ランチに一緒に行く、呑みに誘うなど方法はどんなものでも構いません。
まずは良好な関係を築くことに全力を傾けることが必要なのです。
2.可能なスケジュールの組立
OJT研修を行うときに気をつけなければいけない注意点として大事なことは、受ける側がモチベーションを下げずに最後まで研修を受けられるようなスケジュールの組立て方をすることです。
いきなり無理難題を押しつけるようなスケジュールの組立て方をしてしまっては、受ける側もやる気が徐々に削がれていってしまいます。
無理なスケジュールを組立ててしまうと、OJT研修をする意味がありません。
受ける側のモチベーションを下げることなく、如何にOJT研修で企業の即戦力となるような人材を育成するかが目的です。
また、最初に組立てたスケジュールを行う行程で計画に無理があると分かる場合もありますよね。
そんな時は、固執せずに計画修正を行えば良いのです。
最初に組立てたOJT研修の計画が絶対でなければならないことはありません。
OJT研修を行う時には、やりとげられる可能なスケジュールの組立てをするように気をつけましょう。
3.確認とフォローを万全に
OJT研修を行うときに気をつけなければいけない注意点としては、研修をさせているのであれば責任を持ってそのOJT研修についての確認とフォローも行うことです。
企業によっては、OJT研修と称して現場に放り込みその後面倒を見ること無く、「仕事は人の作業を見て、技術を盗め」という、昔ながらのことをするような企業もありますが、実際はそれで伸びる業種とそうでない業種とがあります。
基本的にOJT研修をきちんと行う目的としては、その後の企業を担っていく人材を育てることなので、しっかりとした育成をするためにも、毎日の作業の確認とそれに対するフォローを万全にすることが重要となってきます。
4.いきなり仕事に投入しない
OJT研修を行うときに気をつけなければいけない注意点は、いきなり仕事に投入しないことです。
実践させて失敗を繰り返させ、そこから学ばせるという方法をとる企業もあるようですが、業種のよっては成功するものがあったとしても、大半はそんなOJT研修では使い物になりません。
仕事に実践投入するにしても、
・きちんと最初に手本となるものを見せその後に実践させる。
・そこで間違っていることや理解していないところを再度教えてフォローする。
これが人材を育てるという意味でとても大切なことです。
5.自分も勉強しながら行う
OJT研修を行うときに気をつけなければならない注意点は、間違えたことを教えてしまわないようにすることです。
OJT研修を行う意味としては、少しでも早く実践で役立つ人材を育てるという意味も含んでいます。
せっかく研修を行っても、人材が成長しなければそのOJT研修に意味が無くなってしまうからです。
だからこそ、自分も勉強しながら(普段何気なくしている仕事でも、作業を見直し確認しながら)行うことで、より人材育成に役立つOJT研修が出来ます。
まとめ
いかがでしたか。
OJT研修を行う時の5つの注意点を紹介しました。
OJT研修の目的は、人材育成です。
実践で仕事をさせながら育て上げることにのみ注目せず、OJT研修の意味をきちんと理解した上で行うことは、とても役に立つものとなるのです。
OJT研修を行う時に気をつけたい5つの注意点
- まずはコミュニケーション
- 可能なスケジュールの組立
- 確認とフォローを万全に
- いきなり仕事に投入しない
- 自分も勉強しながら行う