社会に出ると、度々ビジネス文書を作成する機会が増えてきます。その中でも一際難しく捉えがちなのが、お礼状と言えるでしょう。ビジネス文書の場合、基本的に目上の人に対して送る事が多いため、言葉のチョイスやマナーを間違えてしまうと、逆に不快を与えてしまいます。そうならない為にも、ビジネス文書でお礼を伝える時は、細心の注意をしなくてはいけません。
では、ビジネス文書としてお礼状を送る時、見落としがちな注意点とはどんなことなのでしょうか?
ビジネス文書のお礼文で注意したい6つのポイント
ビジネス文書でお礼を書く場合、ネットで検索すると多くの文例がヒットします。一般的にビジネス文書は、その文例に沿って書けば、相手に気持ちが伝わりますが、細心の注意を怠ってしまうと、逆に不快感を与えてしまいます。そうならない為にも、今回はビジネス文書のお礼状を書く際の、注意すべき点を6つご紹介します。
1.3日以内に届くように
お礼状を出すタイミングとして、即日ビジネス文書を送る事がベストですが、なんらかの理由で直ぐに対応できなかった場合、遅くとも3日以内に相手にお礼状が届くようにすることが礼儀として絶対条件です。
もし何らかの理由で3日以内にお礼状が届けられない場合は、お詫びを必ず書き添えることが、ビジネス文書としては必要です。
2.宛名は略さず
日常的な文書を作成する時、株式会社を(株)や有限会社を(有)と略すことが一般的に常識化されています。しかし、ビジネス文書でお礼状を書く場合は、相手に誠意をもって接することが望ましいので、社名は略さず、正式名称で書くことが、ビジネス文書を書く上で大切です。
3.御社と貴社の使い分け
ビジネス文書を書く上で、間違いやすいのが「御社」と「貴社」の使い方でしょう。両社とも同じ意味ですが、「御社」は会話中に使う言葉で、文書に用いる際は「貴社」を使う事がビジネスマナーとしての一般常識です。
その使い分けを間違えてしまうと、常識がないと相手に判断されてしまいますので、間違わない様に注意が必要です。
4.前略は避けよう
ビジネス文書の書き出しとして一般的に、「前略」を用いる事はマナーとして成立します。しかし、お礼状の場合は、相手に感謝の気持ちを伝えることが目的なので、「前略」から始める書き出しではなく、「拝啓」から時候の挨拶へと続く書き方が、ビジネス文書として相手に誠意が伝わります。その点から、「前略」の書き出しはできるだけ避けるようにしましょう。
5.略語や専門用語はタブー
ビジネス文書でお礼を伝える際にタブーとされているのが、その業界でしか通用しないような略語や専門用語を使う事です。お礼状を送る側は一般常識と思っていても、送られた側が知ってるとは限りません。意味が伝わらない言葉をビジネス文書に用いる事は、マナー違反に値します。その点から、ビジネス文書に略語や専門用語は使わない事が常識とされています。
6.ご清栄とご盛栄の違い
ビジネス文書で頻繁に使われる言葉として「ごせいえい」と言う言葉がありますよね。漢字に変換した場合「ご清栄」と「ご盛栄」となりますが、読み方は同じでも、それぞれ意味が違います。
「ご清栄」の場合は健康や繁栄を祝う言葉として用いる為、幅広く使用できる言葉です。一方、「ご盛栄」は商売が盛んであることを祝う言葉として使用するので、商売を営んでいる人に対して使いますが、業績が悪化している場合に用いてしまうと、逆に嫌味に捉えられてしまいます。
その点から、ビジネス文書でお礼を伝える際は、「ご清栄」を使う事が無難だと言えます。
いかがでしたか? ビジネス文書でお礼を伝える場合、心遣いを忘れてしまうと、感謝の気持ちが伝わるどころか、相手に対して逆に不快感を与えてしまい、その後の関係性に大きなダメージを与えてしまいます。そうならない為にも、細心の注意を払ってお礼文書を書くことが、ビジネスマナーとして必要不可欠となります。
まとめ
ビジネス文書のお礼文で注意したい6つのポイント
- 3日以内に届くように
- 宛名は略さず
- 貴社と御社の使い分け
- 前略は避けよう
- 略語や専門用語はタブー
- ご清栄とご盛栄の違い