フローチャートとは、一体どんなものなのでしょうか。元はコンピューターのプログラムを組む時の設計図として利用されていましたが、昨今では業務内容の工程表(業務フロー)としても、多く使われるようになりました。
その図を見れば、説明が膨大に書かれたマニュアルを見なくても、すぐに理解できて分かり易いという利点から、今は多くの企業で取り入れられています。フローチャートは書いた人だけではなく、誰もが見て理解できなくてはいけません。
では、どのような事を注意すれば、正しく分かり易いフローチャートを書く事ができるのでしょうか?
分かり易いフローチャートの書き方5つの注意点
フローチャートをいざ書こうと思った時、文章が少なく図形ばかりなので、一瞬躊躇してしまう傾向にある人は多いはずです。しかし、基本的な事は、実はとても簡単で、且つとても単純な構造になっているのです。
今回は、誰が見ても分かり易い、フローチャートの書き方の基本を5つご紹介します。
1.まずは作業の関連付けから
フローチャートを書く時に、まず初めにすることは、作業の関連付けをすることです。1つの工程を見る時、作業は1つに留まらないですよね。複数の作業があって、1つの工程が完成するのが通常の流れと言えます。
工程に必要な作業をまず、箇条書きでもよいので挙げていき、それを基にフローチャートを書き始めるのが、必要な事が漏れることなくフローチャートを完成させるコツです。
2.配置が肝心
次に考えるのが、図形の配置を考える事です。作業工程が1か所に留まらず、部門間を移動する様ならば、部門毎に区切って表を作り、作業を部門毎に記載するのが分かり易いフローチャートと言えます。
その部門名も、ただ並べるのではなく、作業工程順に並べた方が、接続線が少なくて済むので、分かり易くて見易いフリーチャートを作る事ができます。
3.記号がキーパーソン
フローチャートを作成する上で、一番難しく捉えがちなのが記号の使い方ではないでしょうか?
実はフローチャートに使う記号は、日本工業規格(JIS)で定められた記号を使う事が定められています。またその記号には、各々意味があり、その意味通りに記号を使う事が決められているのです。
工程の始まりと終わりを意味する記号、判断が必要な時の記号、処理をする時の記号等、その意味毎に図形を使い分ける事がルールとしてあるので、とても単純な構造となっているのです。
その記号の意味さえ、しっかり押さえておけば、誰が見ても分かり易いフローチャートを簡単に作れること間違いないです。
4.判断の分岐はほどほどに
分かりづらいフローチャートになっている要因の一つに、分岐点の多さがあると言えるでしょう。分岐点とは判断を必要とする作業の事です。
「はい」か「いいえ」か。「100以上」か「100未満」かによって、工程が変わる場合がありますよね。その判断をする時に、分岐点の記号を用い、その答えによって作業内容が変わる事を意味しています。
しかし、その分岐点が1つの工程に多いと、膨大な記号を使用する事にもなりますし、記号が多いと言う事は、それだけ理解するのに時間もかかり、逆効果となってしまいます。
確かに作業する上で判断する場面は多いですが、誰が見ても理解しやすいフローチャートにしたいのならば、簡単な作業は端折って記載することも時には必要だと、頭の中に入れて置く事も必要です。
5.接続線は単純に表記
フローチャートは記号と記号とを、接続線で繋ぐことことによって構成されています。しかしその接続線が複雑に絡み合ってしまっては、とても見難く、分かり難いフローチャートとなってしまいます。
接続線は、できる限り少ない本数で表記し、余り交差させないことが絶対条件です。その為には、前項で挙げましたが、部門別表記を考えたり、分岐点を少なくすることによって、接続線が複雑に絡み合わずに済むので、その点に注意しながら表を書いていきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
例文のフローチャートを見ただけでは、難しく考えてしまいますが、記号の意味や、ちょっとした注意点を踏まえる事によって、とても単純な構成で成り立っていることが理解できますよね。
5つの簡単なルールを頭の片隅に入れておくだけで、誰にでも分かり易いフローチャートが作れる様になるのです。
分かり易いフローチャートの書き方5つの注意点
- まずは作業の関連付けから
- 配置が肝心
- 記号がキーパーソン
- 判断の分岐はほどほどに
- 接続線は単純に表記