あなたは仕事において、案内や報告書、議事録等、社内に向けた文書を作成していませんか?
会議や打ち合わせをした際には、会社によって定められた文書を作成し記録することが必要です。社外の人が対象であれば、作成される文書は会社としての立場で作成される文書ですが、社内の人が対象の社内文書である場合は、その主旨が異なります。
会議に参加していた人や、関係各位に宛てた通知であったり、企業が事業を運営する上で必要な情報を記録及び発信することが目的となります。
このような目的に対して作成される社内向けの文書の作成においては、どのような点に留意をしておくことが必要でしょうか?
目次
社内文書作成におさえるべき6つのポイント
社内文書となると、社外文書と比較して簡単であると考えがちです。しかし、社内文書こそ、関係者に向けた重要な文書であり、押さえておかなければならないポイントは数多く存在します。
ここでは、社内文書作成におさえるべき6つのポイントをご紹介します。
1.社内文書の対象は誰か定める
社内向けの文書といっても、その対象者は幅広いため、誰に宛てた社内文書を作成するのかを明確にします。
正社員とそれ以外の者が在籍する人員数の多いの企業の場合や、少人数の組織から構成されている企業など、職場によってその形態は様々です。そのため、全社員対象か、一部の部署だけであるのか、役職者向けなのか等、作成する社内文書の対象を明確にします。
社内向けの文書作成の第一歩は、その文書の読み手が誰かを明確にすることから始まります。その反面、社内文書は想定していない人が目にすることがあることも踏まえておくことが必要です。社内文書であれば、上司が他部署へ参考展開をすることは良くあることです。したがって、社内文書の対象を把握した上で、誰が読んでも問題ない姿勢で作成することが必要です。
2.周知の事実でも改めて伝える
社内向けの文書となると、社内全員が既に理解をしていると思っている事項については、割愛されてしまうケースが見られます。これこそが大切な部分であり、既に理解を得られている内容と思っても、改めて文書に盛り込むことが大切です。意外と自社の決まりなど分かり切っている、と甘く考えてしまいますが、誤解をしていることも大いにあるのです。
規定集に載っているような事項、企業活動において慣例となっている事柄、広く一般的に認知されている事実等も、改めて文書に盛り込みましょう。議事録であっても、会議に出席していた人たちには共通の用語でも、それ以外の社内の人には理解が難しいことであれば、その注釈などは必要です。社内の文書は社内関係者に対する事項の周知が目的で有るのと同時に、記録を残すことも目的となっています。
後日、過去の事例や案件を調べる際に、これらの社内文章が参照されることは大いにあります。その時に、第三者が読んで理解できるようなレベルで作成されていることが必要なのです。
略称などを用いる際には、最初に正式な記述をし、以下略称で記すようにしましょう。組織改編や中途入社等の人が増えている昨今、社内文書を作成する際には、周知の事実も含めて、改めて記すよう努めてください。
3.社内のルールに従う
社内の文書を作成するのですから、社内のルールに従うことが必要です。社内指定のフォーマットが有る場合、それを使うのは言うまでもありません。
社内議事録フォーマットが有るにもかかわらず、市販や外部のフォーマットを使用すれば、作成された社内文書の読み手にとって、読みにくかったり、なぜ異なるフォーマットなのか疑念を与えます。
社内文書の作成を指名された時に、どのように作成して良いのか分からない場合、先輩や上司に確認をしましょう。敬称等の記載方法も、社内のルールがあれば、それに則り文書を作成しましょう。
4.事実を正確に記載する
社内の文書であるが故、事実を曲げずに作成します。社外文書であれば、会社としての立場で作成するため、会社の方針や指示があるものです。
しかし、社内向けの文書であれば、どのような事実であっても、正確に記載することが求められます。顧客の情報から競合企業に関する内容、自社内の情報であれば人事的内容に至るまで、正確にまとめます。
企業が社員に求めるものは、正しい情報の報告や発信です。誤解を与えるような記載では、社内の文書として不適切です。簡潔に明確に事実に基づいた情報を文書にすることが社内文書として求められます。
5.上司の点検を受ける
社内文書といっても、社内に回覧や展開する前に、必ず上司の確認を受けましょう。データベースや承認システムが出来上がっていて、社内文書は点検や承認を受ける仕組みになっている企業もあるでしょう。例えそのような仕組みになっていなくとも、点検は欠かせません。
第三者の目を通る仕組みが出来上がっていれば、思わぬ理解違いや勘違いを見つけることができるだけでなく、点検に回す前に自分で再確認する習慣も身につきます。
社外へ提出する文書であれば、上司の確認だけでなく、会社の押印などが付随して回るため、誰もが慎重に対応します。
社内の文書でも同様に、緊張感をもって作成する気持ちを身につけましょう。
6.他の人の社内文書を参考にする
仕事をしていれば、何度も同僚や上司の書類を目にしているはずです。内容にかかわらず、良いと思ったものがあれば、参考として活用しましょう。言い回し、まとめ方、文書の構成等々、色々なものが目に留まるはずです。
特に自社のフォームを使っている場合、市販のビジネス文書の書き方等の書籍より、遥かに実用的です。社内で良い評価を受けている人の作成する文書は、どのような点が他の人と異なるのか研究してみましょう。
全てを真似する必要はありません。良いと思えるところを取り入れるのです。それを繰り返すことで、自分のスタイルが確立されてきます。
まとめ
いかがでしたか。
社内文書を作成するのは、社外文書とは異なる点で神経を使う必要があります。正確にポイントを得た内容を、決まったフォーマットに落とし込んだ文書を社内用に作成するには、訓練が必要です。
手本を見つけ、良い点を取り入れながら、自分のスタイルを確立し、評価高い社内文書を作成しましょう。
社内文書作成におさえるべき6つのポイント
- 社内文書の対象は誰か定める
- 周知の事実でも改めて伝える
- 社内のルールに従う
- 事実を正確に記載する
- 上司の点検を受ける
- 他の人の社内文書を参考にする