どこにご飯を食べに行くなどの日常生活から予算の交渉まで、何でもない毎日の中でも要求と合意の連続です。交渉術という意識はしていないかもしれませんが、誰もが頻繁に、有利な条件にこぎつける術を行使し、オーダーを通しています。
交渉術に長けている人は日常生活、特にビジネスにおいては当然有利に事を運べます。特にビジネスにおいては交渉は避けて通れないもので、毎日使う交渉術は率先してスキルアップするべきでしょう。
では、ビジネスをうまく運ぶための交渉術とはどのようなものでしょうか?
ビジネスでオーダーを通すための交渉術
交渉術は意識することで確実に上達していきます。
欧米では常識として交渉術を学ぶ場が用意されていますが、多くの日本人は交渉術弱者と言えます。ビジネスの上で自分の立場を不利にしないためにも、最低限の交渉術を身に着けておくべきものでしょう。
今回はビジネスを有利にする交渉術をご紹介いたします。
1.交渉目的を明確にする
交渉術においてまず重要なのが、「何のために交渉するのか」を明確にしておき、交渉中も常にそこに立ち戻ることです。これは具体的な数字上の目標というより、もっと”チャンク”が高い目的、たとえば予算の交渉であれば、「何のために予算を取るのか」ということです。ここがずれてしまうと、交渉自体が硬化してしまい、目的がすり替わってしまうこともあります。
本来、組織を良くするという目的で予算の交渉をしようとしているはずが、成果物の大きさや自分の立場にこだわりすぎるあまり、交渉がうまく運ばないことはよくあります。交渉目的を明確化することはできているようで、実はできていないことも多く、ビジネスをうまく運ぶ交渉術には必須です。
2.相手の要求を聞く
交渉術で次に大事なのが交渉相手の要求を聞き、相手の目的を明確化することです。こちらにも譲れない一線がありますが、相手も同じです。
しっかりと相手の言うことに耳を傾け、相手の意図するところの真意をつかみましょう。ここがずれると、いつまでたっても平行線で為す術がありません。相手の要求内容を自分の言葉で言い換え、自分の理解が正しいのかどうか確認しながら交渉を進めるべきです。
3.互いの要求をすり合わせる
交渉術で目指される理想的なゴールは「Win-Win」の関係です。このため、お互いの要求をすり合わせて柔軟に交渉内容を調整する必要があります。要求を突き詰めていくと共通の目的に行き着くことも珍しくありません。
予算の交渉であれば、決裁権を持つ人もプロジェクトをすすめる人も目的は会社の利益です。交渉術はもちろん有利な条件を得るためのものですが、そのためにもお互いの要求をすり合わせ、お互い目的が達成できるように導くのがポイントです。
4.相手をコントロールする
交渉術はよく相手をコントロールするためのものだと考えられていますが、ある意味でそれは的を得ています。ただしそれは言葉巧みに相手を騙してまま操る術ではありません。あくまでイニシアティブをとり続けることでお互いの利益を最大化することです。そのためには常に大局を見て交渉を進めることが必要です。
相手の案がこちらの意図に沿わないときは相手の要求を満たすような形で代替案を提示し、交渉をうまくゴールに導きましょう。
5.ロジカルシンキングの訓練
大局を見ながらお互いの利益を最大化するゴールに導くにはロジカルシンキングが必須です。
どれだけ大局に気づき、どれだけロジカルシンキングを働かせるかが交渉術の要です。これらは一朝一夕で身につくものではなく、常に実践することでしか身につきません。
交渉術を上達させるためにも政治家の言動やビジネス書などで学び、ロジカルシンキングの訓練を積みましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
お互いの利益を最大化させる「Win-Win」関係に導けるような交渉術を身につけることで交渉はうまくいきます。ぜひ日常でも相手の要求やロジカルシンキングを意識し、イニシアティブを取り続けられる交渉術を身に着けましょう。
ビジネスでオーダーを通すための交渉術
- 交渉目的を明確にする
- 相手の要求を聞く
- 互いの要求をすり合わせる
- 相手をコントロールする
- ロジカルシンキングの訓練